• 新しいお知らせ
    ×
公開日: 2022/11/14(月)

キーワードは「well-being」と「社会参画」 マスメディアなき時代、新しいメディアに求められるもの 「リディフェス」セッション紹介vol.4

公開日: 2022/11/14(月)
公開日: 2022/11/14(月)

キーワードは「well-being」と「社会参画」 マスメディアなき時代、新しいメディアに求められるもの 「リディフェス」セッション紹介vol.4

公開日: 2022/11/14(月)

↓「リディフェス」詳細・お申し込みはこちらから↓




11月23日(水・祝)に東京都新宿三角広場で開催される、リディラバ主催のカンファレンス「リディフェス」

社会課題をテーマにした日本最大級のカンファレンスでは、課題解決に取り組む先駆者たちによる10本のセッションを通して、社会課題のいまとこれからを学ぶことができます。

当日開催されるセッションの魅力を、リディラバ代表安部が熱量たっぷりに語るセッション紹介企画。
第4回となる今回のテーマは、「マスメディアなき時代の社会参画〜つながりが生み出すwell-being〜」です。


セッション紹介3分動画

 

「みんなが見ているメディア」
が無くなった弊害

新聞やテレビといったマスメディアが情報のチャネルを独占していた時代において、人々はマスメディアさえ見ておけば、社会の動向を掴むことができ、物事をその人なりに判断する基準を手に入れることができていました。

言うならば、マスメディアを見るという方法で、国民の多くが社会参画をしていた時代があったわけです。

しかし、WebメディアやSNSが興隆した現代においては、「マスメディア」の機能は弱体化し、一人ひとりがそれぞれの趣味嗜好や思想に合わせて、メディアを選ぶようになりました。

マスメディア側も、SNSで人気の話題を利用したりと、時にSNSと協業関係を構築しながらコンテンツのあり方を変容させています。

SNSは個人が自由に発信できる場ですが、裏を返せばネガティブな言葉が無制限にあふれる「無法地帯」でもあります。

他者を傷つけたり、公共性を持たない発信が行われたりするのは日常茶飯事ですが、多くの人が「無法地帯」から取捨選択をして、情報収集をおこなっているのが現代と言えます。

これまでは、マスメディアがある種の「公器」として、社会の事象を議論の俎上にあげ、マスメディアを見ている人はその議論に自分なりの形で参加することで、公共性を持った社会参画が実現してきました。

しかし、誰しもが見ているマスメディアが存在しなくなったいま、「これさえ見ておけば、社会と繋がれる。みんなと同じテーマで、同じ土俵で議論ができる」という社会参画ができなくなっています。

マスメディアなき今、多くの人が社会や公共への参画を実感できる場を、どう作ればいいのでしょうか。

また、マスメディアの消失によってもうひとつ大きな課題が生まれたと思っています。

それは、一人ひとりが自分で情報を取捨選択しなければならない時代において、意思決定をする「余裕」はどこにあるのか、という課題です。

身体的、精神的、経済的、様々な意味での「余裕」がないと、何かを主体的に選ぶことは難しくなります。

セッションのサブテーマを「well-being」としたのは、人々がwell-beingであることが、自らメディアを選び、社会参画をしていく上での前提条件になるからです。

マスメディアなき時代に、再び人々の社会参画を促すメディアの仕組みをどう作るのか。
そして、個人の側に、主体的なメディア選びができるような「well-being」をどう実現するか。

このふたつは不可分であり、両立ができて初めて、メディアが個人と社会の間を繋ぐことができます。

社会参画とwell-being。このセッションでは、「メディア」を社会と個人を媒介するものとして広く捉えた上で、コミュニティなども含めた「マスメディアなき時代の社会参画」を議論していけたらと思っています。
 

マスメディアと小さな熱狂を
往復してきた2人の登壇者

今回のセッションには、2名の登壇者をお招きしています。

まずは、株式会社NEWPEACE代表取締役CEO/ Creative Directorの高木新平さん。

新卒で入社した博報堂を退職した後、「よるヒルズ」や「リバ邸」などのシェアハウスを展開し、NEWPEACEを創業。「ビジョニング(VISIONING)」という手法を用いながら現代の社会参画の場を作ってきました。

もう1人は、認定NPO法人マギーズ東京共同代表理事の鈴木美穂さん。

鈴木さんは、日本テレビキャスター時代に、乳がんを患い、闘病生活を強いられました。
その時の経験を基に、がんの当事者や家族が、気軽に訪れることのできる場所「マギーズ東京」を運営し、がん当事者・関係者の社会参画に寄与してきました。

この2人をお呼びしたのは、キャスター・代理店時代に数十万人〜数千万人に影響を与えてきた経験と、より小規模で手触り感のあるコミュニティ(メディア)を運営している経験の両方を持っているからです。

マスメディアなき時代の社会参画を考えるにあたって、マスを相手にする広く届ける体験と、少人数を相手に深く届ける体験の両方を持つ2人だからこそ、語れるものがあるのではと思っています。

そして、モデレーターは私、安部敏樹が務めます。

リディラバの挑戦のひとつは、新しいメディアづくりだと、創業当初から考えてきました。

メディアとは、単にニュースを発信する媒体を意味するわけではありません。

何かのテーマに対して、人々の合意形成をしたり、認識を揃えたりするためのコンテンツを提供するのがメディアの役割です。

リディラバの場合は、社会課題の現場を訪れる「スタディツアー」をメディアとして、参加する人と社会課題の橋渡しをしてきました。

私自身も新しいメディアに挑む立場として、2人と一緒に議論を深めていけたらと思っています。
 


(登壇するリディラバ安部、高木さん、鈴木さん)

おすすめは、「今日、テレビかSNSを見た全ての人」
1億総当事者のメディア論

今回議論する「メディアと社会参画」は、民主主義のあり方にも大きな影響を与えるテーマだと思っています。

民主主義の社会において、参加する人数の規模が大きくなればなるほど、自分が社会に参画している実感を覚えにくくなります。

実際、いま自分の声や1票が、政治に影響を与えていると感じている人は決して多くないと思います。

大人数での民主主義を維持するためには、「自分が主体的に社会参画できているという実感」「参画によって社会が変わっているという実感」を醸成する機能が、メディアに求められます。

マスメディアなき今、どうやって1億人と民主主義を繋げる多様なメディアを作っていくのか、議論していきます。

このセッションは「今日、テレビかSNSを見たすべての人」におすすめしたいと思えるほど、誰しもが当事者であり、私たちの生活に深く関わるテーマです。

皆さんも、メディアから情報を受け取る当事者として、また社会参画をする当事者として、議論に参加してもらえると嬉しいです。



ご紹介した「マスメディアなき時代の社会参画〜つながりが生み出すwell-being〜」を含め、全10セッションで社会課題のいまとこれからを考える「リディフェス」は11月23日(水・祝)東京都新宿で開催します!
 

↓リディフェスの詳細・お申し込みはこちらから↓


 

note
リディラバジャーナル編集部
noteのicon
「同性婚を認めないのは違憲」互いの違いを尊重できる成熟した社会へ
2024年3月18日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
能登半島地震、深刻なボランティア受け入れ態勢不足が課題
2024年3月8日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
学校の死亡事故の7割が国に未報告。求められる事故検証システム
2024年3月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「思いこみ」も背景に?女性管理職への道を阻むもの【なぜ少ない?学校教育現場の女性管理職】
2024年2月23日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。こちらの記事の最後には、全文無料で読める!「学校経営の新時代、女性管理職の可能性 ~ロールモデル・取り組み事例資料集~」もご紹介しています。ぜひご活用ください!

続きをみる
旭川いじめ事件から3年。再発防止が進まない訳は…
2024年2月16日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
DVから逃げられなくなる!?「共同親権」このまま進めて本当に大丈夫?
2024年2月2日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「被災地へボランティアに行くのは迷惑?」悩んでいる人にこそ読んでほしい!【3.11から学ぶ。構造化特集を全記事お届け!】
2024年1月12日

みなさん、こんにちは。リディラバジャーナルです。

1月1日、能登半島地震が発生しました。亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われたすべての方にお見舞い申し上げます。

続きをみる
市販薬を覚せい剤代わりにする若者たち。その背景には孤独孤立か?
2023年12月22日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
万引きを繰り返すのは手癖が悪いのか、それとも?「万引き依存症」をご存知ですか?
2023年12月15日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
大学進学は親の財力やきょうだいの数によって左右されていいのか?
2023年12月11日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
反ワクチン情報を流す医師がいるのはなぜ?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2023年12月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
病院の約半数、公立病院は98%が赤字。診療報酬の引き下げは医療レベルの引き下げに?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2023年11月24日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
構造化特集「地域医療」の内容を一部公開します
2023年6月9日

みなさんこんにちは、リディラバの鈴木です!今回は、リディラバジャーナルで公開中の構造化特集「地域医療」の冒頭をこちらのnoteでも公開します。何かあったら病院で治療が受けられる。私たちの「当たり前」を維持するために、様々な課題を抱えながら尽力する医療現場の姿を知ってもらえたら嬉しいです。


続きをみる
6月の構造化特集「地域医療」への思い
2023年6月9日

この投稿はリディラバジャーナル会員限定のFBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。

******みなさん、こんにちは!担当した構造化特集「地域医療 超高齢化社会に必要な『撤退戦』」が本日より公開となりました!今日は特集内には書いていない、特集に込めた思いをご紹介させてください。

続きをみる
子どもの発達障害、構造化マップを公開
2023年4月16日

※この投稿はリディラバジャーナルの会員限定FBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。*****みなさん、こんにちは!!!リディラバジャーナルの井上です。

今週はとても嬉しいことがあったので、ご報告させてくださいm(_ _)m

続きをみる
構造化。テーマは「子どもの発達障害」
2023年4月7日

この投稿はリディラバジャーナル会員限定のFBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。******みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルの井上です。

早くも4月ですね。あっという間に過ぎ去る日々に「!?!?」という感じですが、今日も今日とて、リディラバジャーナルのご案内です。

続きをみる
編集部メンバーの想いを公開しました
2023年3月26日

※この記事はリディラバジャーナルの会員限定Facebookグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。******皆さん、こんにちは〜!

編集部の井上です。今日は、

続きをみる
「無戸籍」当事者の声を聞いてほしい。
2023年3月26日

※この記事はリディラバジャーナルの会員限定Facebookグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。ーーーみなさん、こんにちは!リディラバジャーナル編集部の井上です。

2〜3月は3年ぶりの構造化特集の復活ということで、「無戸籍」をテーマに構造化特集をお届けしてきました。

続きをみる
×
CONTENTS
intro
セッション紹介
no.
1
no.
2
no.
3
no.
4
no.
5
リディフェス開催記念プレイベント
no.
6
no.
7
登壇者記事特集
no.
8