• 新しいお知らせ
    ×
公開日: 2018/6/17(日)

読者発イベント「リディラバジャーナル読書会in名古屋」に潜入してきました!

公開日: 2018/6/17(日)
公開日: 2018/6/17(日)

読者発イベント「リディラバジャーナル読書会in名古屋」に潜入してきました!

公開日: 2018/6/17(日)

2018年6月17日(日)、名古屋市で読者による「リディラバジャーナル読書会」が開催されました。

 

実はこれ、読者発の企画なんです。

どんな会なのか編集部も興味津々……ということで、行ってきました読書会。

 

今回はその様子をレポートします!

 

会場となったのは、日本福祉大学名古屋キャンパス(名古屋市中区)。

 

 

集まったのは、大学生を始め会社員、研究員、自治体職員など男女13人。

 

リディラバジャーナルの特集「ホームレス 彼・彼女らが失い、取り戻すもの」を読むために集まったのですが、まずは地元・愛知のホームレス問題について知るために、支援団体の方のお話を伺います。

 

お話ししてくださったのは、日本福祉大学社会学部の山田壮志郎准教授。

 

 

山田さんは、ホームレス問題について研究するだけでなく、「NPO法人ささしまサポートセンター」(名古屋市中村区)で、ホームレス状態にある人を始め生活困窮者のサポート活動も行っています。

 

1976年、仕事にあぶれた日雇い労働者におにぎりや味噌汁を配り始めたのが同センターの始まり。その後、医療支援や生活支援も行うようになったそうです。

 

ホームレス状態に陥ってしまう背景には、不安定な住居に暮らす人が増えていることがあると山田さんは指摘。ネットカフェ難民と呼ばれる人々や、会社の借り上げ住宅で暮らしている人々の中には、非正規雇用で働いている人も少なくないため、仕事を失うと途端に住居も失ってしまうという問題があることを説明しました。


 

こうしたホームレス問題の背景、地元で活動する支援団体の話を聞いたのち、参加者はリディラバジャーナルの記事を読んでいきます。

 

とは言え、10回分の記事を全部読むのは大変!

そこで、1〜2人で1本の記事を読み、その発表を通してみんなで知識を共有します。

 

15分で記事を読み、要約して紙にまとめる作業に取り掛かる参加者たち。黙々と記事を読み、思いおもいのかたちで要約していきます。

 

 

 

次に、要約した内容を張り出して発表。

 

 

 

短時間でしたが、みなさんかなり深い読み込みをして、ホームレス問題について理解している様子が印象的でした。

 

 

発表の後に、各グループごとに感想共有。

 

 

「ホームレスになる可能性はゼロではない。自分ごととして考えていきたい」

「そもそも『支援が必要な人たち』とは誰なのか、どんな支援が必要なのか考える必要がある」

「公的に行うべき支援が、NPOやボランティアに任せっきりになっている現状は間違っているのでは」

そんな意見が各グループから聞こえてきました。


 

最後に、「僕の本が引用されていないのを除けば、いい切り口の記事でした(笑)」と、笑いを取りつつ、山田さんがリディラバジャーナルの記事について講評してくださいました。

 

 

「記事にあるように、どんな『資産』を失ってきたのかを考えていくことで、ホームレス状態の人々への見方も変わってくのではないでしょうか。これは様々な問題に言えることで、子ども虐待している親はどんな資産を失っているのかなど考えると、あらゆる問題の見方が変わっていくことと思います。その意味でも、今後の特集にも期待できるのではないでしょうか」


 

みんなで記念撮影をして、無事終了!

 

 

終了後お話を伺った浅井ひとみさんは、精神保健福祉士。「仕事で関わる人の中には、生活保護を受けている人、野宿を経験した人もいます」と、ホームレス問題へ強い関心を寄せていました。

 

会自体の感想を聞くと「非常に面白い会でした。10記事をひとりで読むのはなかなか大変な面もあるので、こうして概要を理解した上で読むと、理解も深まると感じるので帰って読んでみます。いろんな人と、一つのテーマについて考えを共有できるのはいいですね」と笑顔で語ってくれました。



 

冒頭でご紹介したように、今回の読書会は読者発の企画。

なぜ読書会を開催しようと思ったのか、発起人の白石美咲さんにもお話を伺いました。

 

 

「仕事でNPOの支援をしている関係から、色々な人と社会問題について話し合いたいと考えていたのですが、知識量が同じでない状態で話し合う難しさも感じていました。そんな中でリディラバジャーナルがリリースされ、対話の題材に向いていると思ったんです。社会問題をいろんな角度から捉えているので『こういう面もあるのか』と勉強にもなりますよね。これからも読書会を続けていきたいです」


 

初めての企画となった読書会は盛況のうちに終了。

 

リディラバジャーナル編集部では、こうした読者発のイベントを積極的に支援していきたいと考えています。

 

「私も読書会を開きたい!」という方は、ぜひ編集部(journal@ridilover.jp)までご連絡いただければと思います。

 

白石さんはじめ、名古屋での読書会を企画してくださったみなさん、参加者のみなさん、本当にありがとうございました!

 

今回の「社会問題をしくみから知る・参加する読書会【ホームレスを知る】」Facebookイベントページはこちらからご覧いただけます。

編集後記

読者発のイベントが開催されたことに、編集部一同大変嬉しく思っています。

今後もこのようなイベントを開催したいと思えるような記事をお送りしていきます!

note
リディラバジャーナル編集部
noteのicon
「同性婚を認めないのは違憲」互いの違いを尊重できる成熟した社会へ
2024年3月18日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
能登半島地震、深刻なボランティア受け入れ態勢不足が課題
2024年3月8日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
学校の死亡事故の7割が国に未報告。求められる事故検証システム
2024年3月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「思いこみ」も背景に?女性管理職への道を阻むもの【なぜ少ない?学校教育現場の女性管理職】
2024年2月23日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。こちらの記事の最後には、全文無料で読める!「学校経営の新時代、女性管理職の可能性 ~ロールモデル・取り組み事例資料集~」もご紹介しています。ぜひご活用ください!

続きをみる
旭川いじめ事件から3年。再発防止が進まない訳は…
2024年2月16日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
DVから逃げられなくなる!?「共同親権」このまま進めて本当に大丈夫?
2024年2月2日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「被災地へボランティアに行くのは迷惑?」悩んでいる人にこそ読んでほしい!【3.11から学ぶ。構造化特集を全記事お届け!】
2024年1月12日

みなさん、こんにちは。リディラバジャーナルです。

1月1日、能登半島地震が発生しました。亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われたすべての方にお見舞い申し上げます。

続きをみる
市販薬を覚せい剤代わりにする若者たち。その背景には孤独孤立か?
2023年12月22日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
万引きを繰り返すのは手癖が悪いのか、それとも?「万引き依存症」をご存知ですか?
2023年12月15日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
大学進学は親の財力やきょうだいの数によって左右されていいのか?
2023年12月11日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
反ワクチン情報を流す医師がいるのはなぜ?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2023年12月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
病院の約半数、公立病院は98%が赤字。診療報酬の引き下げは医療レベルの引き下げに?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2023年11月24日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
構造化特集「地域医療」の内容を一部公開します
2023年6月9日

みなさんこんにちは、リディラバの鈴木です!今回は、リディラバジャーナルで公開中の構造化特集「地域医療」の冒頭をこちらのnoteでも公開します。何かあったら病院で治療が受けられる。私たちの「当たり前」を維持するために、様々な課題を抱えながら尽力する医療現場の姿を知ってもらえたら嬉しいです。


続きをみる
6月の構造化特集「地域医療」への思い
2023年6月9日

この投稿はリディラバジャーナル会員限定のFBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。

******みなさん、こんにちは!担当した構造化特集「地域医療 超高齢化社会に必要な『撤退戦』」が本日より公開となりました!今日は特集内には書いていない、特集に込めた思いをご紹介させてください。

続きをみる
子どもの発達障害、構造化マップを公開
2023年4月16日

※この投稿はリディラバジャーナルの会員限定FBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。*****みなさん、こんにちは!!!リディラバジャーナルの井上です。

今週はとても嬉しいことがあったので、ご報告させてくださいm(_ _)m

続きをみる
構造化。テーマは「子どもの発達障害」
2023年4月7日

この投稿はリディラバジャーナル会員限定のFBグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。******みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルの井上です。

早くも4月ですね。あっという間に過ぎ去る日々に「!?!?」という感じですが、今日も今日とて、リディラバジャーナルのご案内です。

続きをみる
編集部メンバーの想いを公開しました
2023年3月26日

※この記事はリディラバジャーナルの会員限定Facebookグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。******皆さん、こんにちは〜!

編集部の井上です。今日は、

続きをみる
「無戸籍」当事者の声を聞いてほしい。
2023年3月26日

※この記事はリディラバジャーナルの会員限定Facebookグループ「リディラバジャーナル企画室」からの転載です。ーーーみなさん、こんにちは!リディラバジャーナル編集部の井上です。

2〜3月は3年ぶりの構造化特集の復活ということで、「無戸籍」をテーマに構造化特集をお届けしてきました。

続きをみる
×
CONTENTS
intro
イベントレポート
no.
1
no.
2