【社会課題解決とドネーション】寄付市場が拡大するためにできること
【社会課題解決とドネーション】寄付市場が拡大するためにできること
ソーシャルセクターにおいて、寄付は大きな収入源のひとつ。しかし日本では寄付獲得に大きく成功している団体はほとんどない。寄付拡大に注力しているNPOやそれをサポートする団体の5名に集まっていただき、「ドネーション」をテーマに語ってもらった。
(写真左から)
- 今井紀明さん(認定NPO法人D×P 理事長)
- 鈴木美穂さん(認定NPO法人マギーズ東京 共同代表理事)
- 米良はるかさん(READYFOR株式会社 代表取締役CEO)
- 小畠瑞代さん(認定NPO法人かものはしプロジェクト 広報ファンドレイジング/経営管理ディレクター)
- モデレーター:下垣圭介さん(gooddo株式会社 代表取締役)
※本記事は後編です。前編はこちら。
“寄付しない”の理由
今井紀明 これまで(前編)の話を聞きながら考えていたんですが、そもそも寄付されるためには、信頼が必要ですよね。逆に言えば、寄付されないことの理由として、NPOという業態自体の信頼性がまだまだ低いんじゃないかというのが実感としてあります。
米良はるか たしかに、NPOに対して全く信頼してないという人と、信頼感を持って寄付している人とで、二分されますよね。
今井 この会場にいる人だと、寄付したことがある人はどのくらいいますか?
(編集部注:4割くらいの手が上がる)
今井 R-SICという社会問題に触れるカンファレンスに来ている人の6割が「寄付をしたことがない」というは興味深いですね。寄付したことがない理由を知りたい。
以前に僕のTwitterのフォロワー約1万人にも同様のアンケートを取ったことがあるんですが、「寄付したことがない」人がやっぱり半分くらいだった。あくまで推測ですが、その理由はNPOの信頼性も大きいのかなと。NPOはまだまだ多くの人にとっては遠い存在なんだと痛感します。
下垣圭介 誰かこの会場で「寄付したことがない理由」を話してくれる人とかいますか?
参加者 私は、つい最近まで寄付したことはありませんでした。社会問題について興味がないわけじゃないんですけど、そうした団体と接点がなかったということが大きいです。
たとえば駅とかで見かける街頭募金も、結局何に使われるのかがよくわからない。なので、接点がないのと、何に使われるのかがよくわからないのが理由です。
下垣 接点ができれば使途も知ることができて、寄付するきっかけになるということですね。
鈴木美穂 私たちもこれからはきちんとお金を集めていかないといけないので、ファンドレイジングチームをつくろうと動き出したところです。
私は、本業でテレビ局の記者をしているんですが(2018年9月当時)、テレビでもどんな番組を見てもらえるかを考えると、人はやっぱり損得勘定で動くものなのだと感じます。ならば、自分にとってどんなメリットがあるかを考えることも必要だなと。
寄付がいいことなのはわかるけど、それだけではなかなか寄付しない。どんなリターンをつくれるかを設計する必要性を感じますね。
米良 そうですね。クラウドファンディングでもお金を出してくださった方に対するリターンはモノではなく体験のほうが喜ばれたりするんです。実際に、支援したことがきっかけになって団体に加わったという事例もあります。
クラウドファンディングでお金を出すことをきっかけに、自分のスキルを提供できる機会になる。そうしたマッチングしていくことも、今後はクラウドファンディングの可能性だと思っています。
本業はあるけど、別の場で自分の力を使って貢献したいと思っている人はたくさんいるはずです。そうした人たちは、せっかくなら自分が応援したいと思える団体のもとで力を発揮したいと思っていますから。
寄付市場が拡大するためにできること
今井 確かにそうですね。寄付者を寄付者のままで終わらせず、それ以降の関わり方を設計することはいろんな可能性につながりますよね。僕らの団体では、寄付者限定のFacebookグループを始動させていて、コミュニティ化していきたいと思っているんです。
それと、オンラインサロンもやってみています。10代や20代にもっとNPOのことを考えてもらおうという主旨で、現在は100人くらいがサロンメンバーになっている。そうした「つながり」によって新たな可能性が生まれるのかどうかを模索していきたいですね。
鈴木 マギーズの場合で言うと、東京以外に世界に19のセンターがあるんですが、各国のセンターが、それぞれのやり方でファンドレイジングをしているんですね。
なかには、寄付者が寄付を募るといった取り組みをしているセンターもあります。約300人の寄付者の方々に、年1回ずつイベント開いてもらうんです。中学生だったら誕生日会を開いたり、歌手だったらライブをやってみたりして、チャリティとして寄付を募る。
1人1回ずつでも、1年間に300回寄付を募る場があることになり、そうすることで運営しているんです。
今井 それは、めちゃくちゃ面白いですね。支援者一人一人がファンドレイザーになると。
鈴木 そうですね。私も直接活動を見に行ったことがあって、支援者が嬉しそうに集まった寄付金を見せてくれるんです。支援者は、親ががんになったから参加したという人もいれば、地域でその活動をすること自体が毎年の楽しみになっている人もいます。
今井 そうした話を聞くと、もちろん各国や地域のカラーがあるけれども、ファンドレイジングの手法はまだ開発され尽くしているわけではないですよね。僕ら自身も、実験できていない施策がたくさんあるような気がします。
ファンドレイジングの手法も、もっと情報公開されてもいいんじゃないかと感じます。それによって、ソーシャルセクター全体で寄付市場を拡大できるんじゃないかと。
小畠瑞代 本当にそう思います。私たち自身も、毎年新しい手法を試して結局うまくいかないほうが多いですから。一団体だけでノウハウを蓄積していくのはもったいないかもしれないですね。
今井 これは実験だったんですが、個人投資家さんから寄付をいただいたときに、プレスリリースを出してみたんです。スタートアップの業界では、投資を受けたらプレスリリースを出すじゃないですか。それを真似してみたんです。
そうしたら、意外と反響が大きく、もともと寄付していた方からも「金額をアップするから、プレスリリースを出してほしい」といったことを言われたりしました。
寄付者も、おそらく「こういう意図があって寄付している」ということを伝えたいのかなと思います。プレスリリースをつくること自体はそれほど難しくはないですからね。
小畠 それは企業や団体、あるいは個人が寄付をする場合、その意図を説明したり、PRする機会がないということですよね。なぜその団体に寄付をしたのか、より多くの人に知ってほしいからプレスリリースを出してほしいと。
今井 そうですね。僕としては、寄付すること自体が、もう少し意見表明のような考え方にシフトしていけば、寄付することのハードルが下がり、それが寄付のマーケットの拡大にもつながるんじゃないかと思っています。
米良 学生時代にアメリカに留学しているときにクラウドファンディングに出会いました。そのときに思ったのが、日本人は寄付しないとか日本には寄付マーケットがないと言われますが、それは寄付する「仕組み」がないからだと思ったんです。
たとえば、寄付することを楽しいと思える体験や寄付した後のお金の流れが見えるといった寄付する「体験」を工夫するだけで、そうした状況を少しは変えられるんじゃないかと思ったんですよね。
下垣 僕らもユーザーが応援したい社会貢献団体を無料で支援することができるプラットフォームですが、どうすれば寄付してもらえるかについてはいろんなことを試しています。
最近面白かったのが、「寄付してください」という前に、簡単なアンケートに答えてもらう取り組みをしました。アンケートに答える過程で、その社会問題や団体の活動を知ってもらうんです。その上で「この団体、応援したいですか?」と聞くと、多くの人がイエスと言う。
そして最後に「こういう寄付の制度があるんですけど、検討したいですか?」と聞くと、やはり6割くらいの人がイエスと言う。ただ「寄付しませんか?」と聞くよりは、とても効果的なアプローチだと感じました。
そうしたことも含め、まだまだ寄付獲得のためにできることはありそうですね。
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