

中学校教員の平均残業時間は、「過労死ライン」とされる月80時間を超える。
そんな過酷な労働環境に疑問を呈し、改革を求めて署名活動や学校現場の意識改革・業務改善に取り組む現職の教員がいる。
学校教育現場における不要なリスクを軽減することを提唱する内田良さん(名古屋大学准教授)がモデレーターとなり、「給特法」改正を求めて署名活動等を行ってきた西村祐二さん(岐阜県立高等学校教諭)と、職員室の片付けから行事のスリム化を実現してきた丸山瞬さん(中部地方公立小学校教諭) に教員の働き方に関する問題意識と取り組みについて聞いた。
※本記事はリディラバが主催するカンファレンスR-SICのセッション「学校は『過労死』と隣り合わせ〜『子どものため』に命を削る先生たち〜」を記事にしたものです。
政治活動と捉えられるリスクも…顔出し実名で活動する理由
内田良 現職の教員にとって、西村さん、丸山さんのように既存の慣習や法律に異を唱えて活動することは、とてもセンシティブなことですよね。
しかもそれを顔出しでやっている。
西村祐二 そうですね。顔や実名が明らかな状態で活動をするのは大きなリスクが伴うことだと思っています。
一度顔を出して活動すればそこから後戻りはできなくなりますから。
斉藤ひでみというハンドルネームで活動する岐阜県立高等学校教諭の西村さん。
内田 それでも、活動を続ける理由は何でしょうか。
西村 部活動の顧問や長時間勤務を強いられて苦しんでいる教員の働く環境を改善したいと、日々強く感じているからです。
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