歌舞伎町、大阪ミナミ、福岡・警固公園—&m
歌舞伎町、大阪ミナミ、福岡・警固公園——。全国の歓楽街には、遊びや仕事を目的に訪れる人だけでなく、家庭や学校に居場所を失った若者も集まっている。歓楽街を訪れる若者すべてが危険な状態にあるわけではないが、中には性的搾取、オーバードーズや自傷、闇バイトなど、心身の危険や犯罪と隣り合わせの日常を送る人も少なくない。困難を抱える若者と向き合うため、相談員たちは日々現場に立ち続けているが、そこには支援を阻む構造的な困難が存在している。相談員視点からの構造的な問題を明らかにし、「支える人を支える仕組み」の必要性を問う。

歌舞伎町、大阪ミナミ、福岡・警固公園——。全国の歓楽街には、遊びや仕事を目的に訪れる人だけでなく、家庭や学校に居場所を失った若者も集まっている。歓楽街を訪れる若者すべてが危険な状態にあるわけではないが、中には性的搾取、オーバードーズや自傷、闇バイトなど、心身の危険や犯罪と隣り合わせの日常を送る人も少なくない。困難を抱える若者と向き合うため、相談員たちは日々現場に立ち続けているが、そこには支援を阻む構造的な困難が存在している。相談員視点からの構造的な問題を明らかにし、「支える人を支える仕組み」の必要性を問う。
歌舞伎町、大阪ミナミ、福岡・警固公園——。全国の歓楽街には、遊びや仕事を目的に訪れる人だけでなく、家庭や学校に居場所を失った若者も集まっている。歓楽街を訪れる若者すべてが危険な状態にあるわけではないが、中には性的搾取、オーバードーズや自傷、闇バイトなど、心身の危険や犯罪と隣り合わせの日常を送る人も少なくない。困難を抱える若者と向き合うため、相談員たちは日々現場に立ち続けているが、そこには支援を阻む構造的な困難が存在している。相談員視点からの構造的な問題を明らかにし、「支える人を支える仕組み」の必要性を問う。
※本記事には、暴力や性的搾取、自傷など、深刻な困難に関する記述が含まれています。読むことで精神的な負担を感じたり、過去のつらい記憶がよみがえったりする可能性があります。ご自身の状態を優先し、無理のない範囲でお読みください。
リディラバジャーナル構造化特集「歓楽街の若者支援〜奮闘する現場と、支援を阻む構造〜」
第3回と第4回の2回にわたり、第1章「歓楽街の中にある、当事者の困難を深刻化させる構造」として、深刻化の背景にある要因に迫る。
前回(第3回)では個人レベルの搾取と自己破壊を見てきた。本記事(第4回)は、組織的搾取、若年男性の被害、そして犯罪に巻き込まれるリスクを追う。

「身体の資本換金性が女性より少ない分、男の子のほうが犯罪に直結しやすいんです。キャッチやスカウト、さらには闇バイトの実行役にされてしまうことも多い」——歌舞伎町に10年以上関わってきた作家の佐々木チワワさんは、歓楽街で見落とされがちな若年男性の困難の実態をそう明かす。

前回の記事では、家庭や学校に居場所を失った一部の若者の困難が、同調圧力や生きるための代償、悪質な色恋営業などによってさらに深まる構造を見てきた。
しかし問題は、個人間の搾取だけではない。より組織的な行為に若者が巻き込まれるケースがある。さらに、その過程では若年男性の孤立や困窮が見落とされている場合もある。今回はその実態に迫る。
若者に接近する、組織的な搾取
歓楽街は家庭や学校に居場所を見つけられない若者にとって、新たな人間関係や働く場所を得られる場所になることがある。
一方、その中で若者に接触し、売春や犯罪に関わらせる人たちも存在する。
歌舞伎町に10年以上関わってきた作家の佐々木チワワさんは、歌舞伎町の現状について次のように指摘する。

作家。15歳で歌舞伎町に足を踏み入れて以来、10年以上にわたりこの街に関わり続けている。慶應義塾大学卒業後、現在は立命館大学大学院で歌舞伎町の社会学を研究。高校時代から歌舞伎町で働く夜職の人々に惹かれ、当事者として街に通うなかで、その経験を後に研究・執筆へとつなげてきた。著書に『歌舞伎町モラトリアム』『ホスト!立ちんぼ!トー横!オーバードーズな人たち』『歌舞伎町に沼る若者たち』など。
「トー横が『居場所のない未成年を囲える場所』として有名になったおかげで、悪い大人が子どもたちのコミュニティに介入してきて、若者に覚醒剤の売り子をやらせたり、管理売春をさせたりするようになりました」
若者が集まる場所として認知されたことで、そこにいる若者を利用しようとする人も接触しやすくなったという。加えて、歌舞伎町で女性の支援を行うNPO法人レスキュー・ハブ代表の坂本新さんは、より身近で、より見えにくい搾取の実態を指摘する。

NPO法人レスキュー・ハブ代表。大手警備会社に約20年勤務し、日本大使館警備などで海外に約10年駐在。人身取引被害者支援のNPOを経て2020年に同法人を設立。歌舞伎町で夜回りを続け、性風俗に携わる女性や性的搾取・暴力被害者に寄り添い、公的機関や支援団体につなぐ活動をしている。
「トー横にいる20代や30代の男たちがつるんで、女の子を使って売春させて間で金を抜く、そんな管理売春も増えています。あわせて美人局も増えているんですよ。ただ、そのほとんどは裏にヤクザがいるかというと多分いなくて、半グレにもなっていないようなチンピラみたいなのがそういうことをやるようになってるんです」
2025年8月には、トー横で16歳の少女を約3週間住まわせながら売春を指示し、収益を搾取していた37歳の男性が2026年4月に逮捕されている。また2025年8月には、15歳から19歳の男女4人が70代男性を美人局の手口で脅迫し、現金を奪った事件も発生し、2026年1月に逮捕された。
坂本さんの指摘する「管理売春」と「美人局」は、この1年でも摘発されており、いずれの事件も反社の影はない(2026年4月執筆時点)。
さらに、生活保護制度を悪用し、住所不定の若者につけ込む「貧困ビジネス」の影を坂本さんは危惧する。

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