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    • 特集「外国人の健康」第3回を公開 立ちはだかる情報不足・制度の壁

      構造化特集「外国人の健康」第3回を公開しました。制度はあっても、その存在や使い方を知らなければ利用できない——在住外国人が必要な医療に届きにくい背景にある「情報不足の壁」と「制度の壁」を見ていきます。記事はこちらから。

      2026/6/17(水)
    • 特集「外国人の健康」第2回を公開 医療から遠ざける言葉・お金・文化の壁

      構造化特集「外国人の健康」第2回を公開しました。在住外国人の医療アクセス困難の背景には、必要な医療に向かう一歩を妨げる、いくつもの壁があります。第2回では、「言葉の壁」「経済的な壁」「文化・心の壁」を解説。記事はこちらから。

      2026/6/15(月)
    • 特集「外国人の健康」第1回を公開 在住外国人の医療アクセス困難が生む問題

      構造化特集「外国人の健康」第1回を公開しました。在住外国人が必要な医療につながれないことで、当事者の生活にどのような影響が及んでいるのか。詳しい実態を見ていきます。記事はこちらから。

      2026/6/11(木)
    • 構造化特集「外国人の健康」始まりました!        

      「外国人の健康〜保険に入っていても、医療につながりにくい社会」を公開!保険証があっても、必要な医療につながりづらい——。日本で暮らす在住外国人が増える一方、言葉や情報、制度、経済的負担などの壁が重なり、医療アクセスに困難が生じています。在住外国人が必要な医療につながりにくい社会の構造とは。記事はこちらから。

      2026/6/11(木)
構造化特集
カミングアウトとアウティング 第5回
公開日: 2019/3/7(木)

同性愛者がカミングアウトする事情

公開日: 2019/3/7(木)
構造化特集
カミングアウトとアウティング 第5回
公開日: 2019/3/7(木)

同性愛者がカミングアウトする事情

公開日: 2019/3/7(木)
構造化の視点

2015年8月、告白した男性同級生から同性愛者であるこ

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2015年8月、告白した男性同級生から同性愛者であることを同意なく暴露されたことをきっかけに、一橋大学法科大学院の男子学生が亡くなりました。本特集では、その遺族や原告側代理人弁護士などへの取材を通して、アウティングやカミングアウトに伴う困難や対応のあり方について考えます。

2015年8月、告白した男性同級生から同性愛者であることを同意なく暴露されたことをきっかけに、一橋大学法科大学院の男子学生が亡くなりました。本特集では、その遺族や原告側代理人弁護士などへの取材を通して、アウティングやカミングアウトに伴う困難や対応のあり方について考えます。

2015年8月、告白した男性同級生から同性愛者であることを同意なく暴露されたことをきっかけに、一橋大学法科大学院の男子学生が亡くなりました。本特集では、その遺族や原告側代理人弁護士などへの取材を通して、アウティングやカミングアウトに伴う困難や対応のあり方について考えます。


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「初めてのカミングアウトは、中学2年のとき。好きな人ができて、誰かに悩みを相談したかった。そこである友人に、同性が好きなことを打ち明けました。彼の返答は『いいんじゃないですか』。いつもと同じように、淡々とした様子でそう言われて、受け止めてもらえたと感じ、嬉しく思いました

 

そう語るのは、『カミングアウト』(朝日新聞出版)などの著書がある、文化人類学者の砂川秀樹さん。

 

 

その友人とは、恋愛相談を含めて、色々な話を電話で長時間語り合う関係が続いたという。

 

恋愛の悩みを誰かに聞いてほしい——。それが砂川さんのカミングアウトのきっかけだった。

 

はじめにで紹介した一橋大学アウティング事件も、恋愛感情が始まりにあった。同級生に恋愛感情を告白するのに伴い、同性愛者であることをカミングアウトすることになった。そして、それがアウティングにつながった。

 

しかし、何もカミングアウトは恋愛感情に伴うものばかりではない。

 

では、同性愛者がカミングアウトする理由とは何なのか。

異性愛者であることを前提とする社会

「カミングアウトをしない限り、異性愛者だとして扱われるからです」

 

そう説明するのは、慶應義塾大学大学院でジェンダー・セクシュアリティの研究をする、中村香住さん。中村さん自身も同性愛者だ。

 

 

「今の日本社会では、異性愛者であることが当たり前だと思われています。たとえば、女性に恋人の有無を尋ねる際『彼氏いるの?』と聞き、男性には『彼女いるの?』と聞く。同性婚ができない国なのに、結婚適齢期とされる人々に『結婚しないの?』と尋ねる。こうした言動からもわかるように、多くの人が異性愛者であることを前提に日常を送っているんです」

 

 

「カミングアウトしない限りは、異性愛者として扱われる。それに話を合わせるのは、嘘をつき続けるのと同じことで、やはりしんどいしストレスですよ。だから、カミングアウトせざるを得ない」

 

実際、中村さんの周囲でも、結婚についてしつこく親から尋ねられ、カミングアウト“せざるを得ない”状況となりしたという人もいるという。

 

しかし、冒頭の砂川さんのエピソードにもあるように、カミングアウトは必ずしもネガティブな理由で行われるものではない。

 

「自分にとって大事な人に、自分のことをより理解してほしい。そんなポジティブな理由でカミングアウトすることもありますよ」と砂川さん。

 

 

信頼し、大切だと思っている人だからこそ、本当の自分を知ってほしい——。そんな思いでカミングアウトするケースもある。

生活を保障するためのカミングアウト

生活上の理由からカミングアウトが必要となるケースもあるという。

 

「同性パートナーとの関係が長期に及んでいる人も増えてきています。そうすると、どちらかが病気になった際や亡くなった際などに、関係性を保障したいと考えてカミングアウトする人たちも出てきていますね」

 

入院した際、面会は家族のみだと言われてしまう。亡くなった際、葬儀に家族として参列できない。ふたりで住んでいた家を相続できない……。

 

同性カップルの場合、カミングアウトしてふたりの関係性を周知しない限り、こうした不都合が生じる場合もある。これもまた、異性愛が前提の社会で生きる中、“せざるを得ない”ため行われるカミングアウトだ。

異性愛者前提の中、同性愛者として生きるということ

いずれにせよ、異性愛を前提にした社会だからこそ、カミングアウトが必要となってくる。

 

そこで砂川さんは、異性愛者にぜひ考えてほしいことがあると言う。

 

「普段の生活では気づきにくいですが、恋人の話をしたり、結婚の報告をしたりして、異性愛者は自分が異性愛者であることを日常的に語っているわけです。しかし、同性愛者が同じような話をしたら、それは結果的にカミングアウトと受け取られる。とても特別な話をしていると感じてしまうんです。なぜ、特別だと感じるのか。そう考えると、社会や自分が、異性愛を前提にしていることに気づきやすいと思います」

 

 

「実は周囲に、メンタルクリニックに通っている同性愛者が結構います。異性愛者であることが前提の社会で、同性愛者であることを明かさず、周りに合わせて嘘をつき続けること。同性愛者を揶揄したり笑ったりする言動を目の当たりにすること。表立って言う人は少ないですが、異性愛前提の社会で同性愛者として生きていくことは、こうしたメンタルの問題にも関わってきます。カミングアウトしていない当事者の、こうした現実もぜひ知ってほしいです
 

 

暗黙のうちに、異性愛者であることが前提とされる社会。しかし、そんな中にあって全ての同性愛者がカミングアウトをしているわけではない。

 

親しいからこそ言えない——。次回はこうした、人間関係の中での行為だからこその、カミングアウトの難しさを考える。

 

 

【まとめ】

・今の日本社会では、異性愛者であることが前提となっている。

・そのため、カミングアウトしない限りは、嘘をつき続けることに。

・嘘をついたりごまかしたりをやめるには、カミングアウトをするしかない。

 

【問いかけ】

・異性愛者であることが前提の社会で、困ったことはありますか?

編集後記

「彼氏できた?」

「彼女いるの?」

 

これまで何気なく発していた言葉が、もしかしたら誰かを苦しめていたのかもしれない……。

取材を通して気づいたこの事実に戸惑っていたところ受けたアドバイスは、「これからちょっと気をつければいいだけですよ」というものでした。

 

過去の言動は変えられないけれど、未来は変えられます。

 

「いい人できた?」

「恋人いるの?」

 

あるいは、誰しも恋愛をするという前提で話をしない……。

 

ちょっとした意識づけで、一緒にいて心地いい人になれることに気づけた取材でした。

リディラバジャーナル編集部。「社会課題を、みんなのものに」をスローガンに、2018年からリディラバジャーナルを運営。
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リディラバジャーナル編集部
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CONTENTS
intro
一橋大学アウティング事件
no.
1
no.
2
no.
3
LGBTとは
no.
4
カミングアウト
no.
5
カミングアウトと人間関係
no.
6
アウティング
no.
7
所属組織
no.
8
相談機関・支援団体
no.
9
安部コラム
no.
10