子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やも
子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。

子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。
子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。
リディラバジャーナル構造化特集「体験格差〜どこに格差があるのか――。“自立の問題”として捉え直す子どもの体験〜」。
第3回となる本記事では、子どもの体験機会が減少している構造(2章)として、地域や学校など、大人たちが担ってきた体験提供の土台について、その機能が低下している現状を明らかにする。

独立行政法人国立青少年教育振興機構理事長の青木康太朗さんは、地域全体で子どもを育てる大事さを挙げつつ、それが難しくなっていることを指摘する。

独立行政法人国立青少年教育振興機構理事長。大阪体育大学大学院スポーツ科学研究科スポーツ社会科学専修。国立室戸少年自然の家準専門職員、北翔大学准教授、國學院大學人間開発学部子ども支援学科教授・学科長を経て、2026年4月より現職。
「地域の子どもたちが過ごしやすく、豊かな体験もできる環境をどう整えるのか。それを考えていくことは、地域の大人の責任であると私は思います。
ただ、いまの地域には大人がいません。みんな仕事に出てしまい、地域にいないのです。休日ぐらいは休みたいでしょうから、一日も地域に関われなくなってしまいます。
家庭や地域に時間を使えなくなっているのがいまの大人の現状であり、地域で子どもや若者を育てる責任を持つことも非常に難しくなってきています」
子どもの体験を支える余裕が大人側に無くなっている。地域や学校、大人たちに何が起きているのか。その実態と背景にある構造を明らかにする。
“忙しさ”と“リスク”で失われた「子どもに関わる余裕」――余裕の無さが起こす体験機会の喪失
かつては多様な大人たちが体験を支えてきたが、下図に示すようにそれぞれのプレイヤーが問題を抱え、子どもに体験を提供できなくなっている。本記事では「地域・行政・学校」が抱えている問題を扱い、保護者については第4回と第5回の記事でその問題を紹介する。

地域にいる大人の余裕の無さは、時間的余裕が無いという量的な問題と、子どもと関わることがリスクになってしまうという質的な問題、二つの側面から捉えることができる。
冒頭で青木さんも述べたように、大人たちは仕事に時間を取られ、家庭や地域に時間を使えなくなっている。共働き世帯は増加、高齢者の状況に目を向けても、日本において65歳以上の就業率は主要国の中でも高い水準となっている。


物価高騰などの社会情勢が原因で「働かざるをえない」という人も増えている。その結果、地域に目を向ける余裕がなくなり、体験提供を担う大人は減少している。
一方、「子どもと関わること」それ自体がリスクになっているという問題もある。

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル
続きをみるこんにちはリディラバジャーナルです。もうすぐ、子どもたちの夏休みが始まります。いまや子どもたちの居場所は、公園や図書館だけではありません。SNSやオンラインゲームを通じて、友達と話したり、学校や家庭とは異なるつながりを得たりする機会も増えています。SNSやゲームそのものが悪いわけではありません。好きなものでつながれる相手に出会えたり、学校や家庭とは違う関係に救われたりすることもあります。ただ、そのつながりが、思わぬ被害の入り口になってしまうこともあります。警察庁の統計では、SNSをきっかけとする性被害は高い水準で推移し、とりわけ小学生の被害は近年増加しています(※1)。
「知らない人とやり取りしなければ、防げるのではないか?」「自分で撮って送ったなら、本人にも責任があるのではないか?」そう感じる人もいるかもしれません。ただ、自画撮り被害の背景には、相手が時間をかけて関係を築き、子どもを断りにくい状況へ追い込んでいく過程があること。そして被害に遭った子どもが、「怒られる」「責められる」と感じて、誰にも言い出せなくなっていくことがあります。この記事では、自画撮り被害を子どもの不注意や自己責任だけで捉えず、その手前で何が起きているのか、そして被害を防ぐために周囲や社会に何ができるのかを考えていきます。
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