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構造化特集
若者の孤独孤立 第1回
公開日: 2023/10/14(土)

信頼できる人や場所が少ない。孤独孤立状態にある若者の現状

公開日: 2023/10/14(土)
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構造化の視点

地域、学校、親族——。社会的つ

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地域、学校、親族——。社会的つながりが希薄で、信頼できる人や安心できる場所が少ない若者は、自立することの壁の高さに苦しんでいる。特に“家族に頼れない”若者の困難は深刻化しやすい現状がある。若者たちが孤独孤立状態に陥る背景と、若者たちが自立に困難を抱える構造を明らかにする。

地域、学校、親族——。社会的つながりが希薄で、信頼できる人や安心できる場所が少ない若者は、自立することの壁の高さに苦しんでいる。特に“家族に頼れない”若者の困難は深刻化しやすい現状がある。若者たちが孤独孤立状態に陥る背景と、若者たちが自立に困難を抱える構造を明らかにする。

地域、学校、親族——。社会的つながりが希薄で、信頼できる人や安心できる場所が少ない若者は、自立することの壁の高さに苦しんでいる。特に“家族に頼れない”若者の困難は深刻化しやすい現状がある。若者たちが孤独孤立状態に陥る背景と、若者たちが自立に困難を抱える構造を明らかにする。


オーディオブック(ベータ版)

リディラバジャーナル構造化特集「若者の孤独孤立〜つながり無き自立の壁〜」。

 

第1回となる本記事では、つながり無き若者たち(1章)として、孤独孤立状態にある若者の現状に迫る。

 

 

「小学生の頃、父親が重い病気になって。経済的にも精神的にも余裕がない家庭だったので、両親に自分の感情や意見を伝えられませんでした」(Nさん)

 

「両親はご飯を用意してくれないこともあれば、僕や妹たちへの暴力もひどかった。ずっと家に居場所はありませんでした」(Sさん)

 

若者支援の団体が運営する居場所・交流拠点に通う、SさんとNさん。二人は自身が抱えた孤立感や孤独感をそう語る。

 

今回は、孤独孤立を経験した当事者へのインタビューや、民間団体の現場につながっている若者たちの声を通じて、孤独孤立状態にある若者の現状に迫る。

「どこにも居場所がない」。
つながりを失う若者たち

孤独孤立状態にある若者は、どのような状況に置かれているのか。

 

若者たちの居場所「夜のユースセンター」を運営する阿部渉さん(認定NPO法人育て上げネット)は、居場所にやってくる若者たちの状況をこう話す。

 

阿部渉(あべ・わたる)
若年者就労基礎訓練プログラム「ジョブトレ」の現場リーダーとして若者たちの成長を見守る。壁を作らない関わりが得意で、若者たちのアニキのような存在。

 

「家庭や学校、職場などで、だれとも信頼できるつながりを持っていない若者が多いです。あったとしても一つくらいで、『ここなら自分らしくいられる』というコミュニティを複数持っていることはほとんどありません

 

たとえば、母子家庭で家に誰もおらず、食べるものも用意されていない。親から暴力を受けていて家にいられない。家族のケアを強いられていて家に帰りたくない——。そんな若者たちが支援につながっています」

 

貧困家庭の高校生にプログラム学習支援やキャリア支援を届ける平井大輝さん(NPO法人CLACK理事長)は、次のように話す。

 

平井大輝(ひらい・だいき)
1995年、大阪府生まれ。中学時代に両親の自営業の倒産と離婚を経験し、経済的な困難に直面。国公立大学に進学し、困難を抱える中高生の学習支援のNPOで3年間活動したのちNPO法人CLACKを設立。シチズン・オブ・ザ・イヤー2021受賞。FORBES JAPAN 30 UNDER 30 2023受賞。

 

「だれともつながっていないという若者はもちろん、つながりが少ない若者や、将来つながりが失われる恐れがある若者たちも厳しい状況に置かれています」

 

たとえば、CLACKでは以下のような背景を持つ若者たちを支援してきた。
※個人が特定されないよう、一部内容を変更しています

 

 

 

「だれにも本音を話せない」。
孤独孤立状態にある若者の心情

信頼できる人や場所がない、あるいは少ない若者たちはどのような孤独感や孤立感を抱えるのか。

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リディラバジャーナル編集部。「社会課題を、みんなのものに」をスローガンに、2018年からリディラバジャーナルを運営。
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CONTENTS
intro
つながり無き若者たち
no.
1
no.
2
立ちはだかる自立への壁
no.
3
no.
4
若者の孤独孤立〜つながり無き自立の壁〜
no.
5
no.
6
自立につまづいた先の困難
no.
7