子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やも
子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。

子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。
子どもが健やかに成長し、自立するためには、多様な人やものと関わる豊かな体験が不可欠である 。しかし、地域社会の変化や大人の余裕の減少により、かつて当たり前に存在していた安価で無対価な体験機会は失われつつある 。社会全体で子どもを育むインフラは機能が低下、家庭と保護者へ負担が集中し、結果として子どもの自立に必要な成長機会が奪われている構造的な背景を明らかにする。
リディラバジャーナル構造化特集「体験格差〜どこに格差があるのか――。“自立の問題”として捉え直す子どもの体験〜」。
第5回となる本記事では、子どもの体験機会が減少している構造(2章)として、困窮家庭における保護者の時間的・経済的余裕の欠如が、子どもの体験機会を奪っている実態を明らかにする。

子どもと家庭を支援する認定NPO法人キッズドアに勤める安達空良さんは、困窮家庭において体験が提供できなくなるケースの一例を語る。

認定NPO法人キッズドア 事業推進部門 第1事業部 ディレクター。
「ただどこかへ向かうだけでも、電車賃が片道500円だとすれば往復で1000円になります。生活が困窮している家庭にとって、実はこの1000円が負担に思えてしまうのです。
たとえ参加費用が0円だったとしても、この1000円を払うことをためらい、体験の機会自体が失われてしまうということは起こり得ますね」
体験格差については保護者の経済力の高低という文脈で語られがちだ。しかし、実際には「時間・経済・精神的な余裕の無さが連鎖している」など、単純にお金の有無では語れない問題である。そこで、複数の要因が連鎖して体験格差を深刻化させている家庭の実態を、データと当事者の声から明らかにする。
余裕の無さが余裕の無さを生む――困難に直面する家庭がより困難に陥る構造
時間・金銭・精神的な余裕の無さの連鎖が、困窮家庭における体験減少を加速させている。
認定NPO法人キッズドアの安達空良さんは、金銭的余裕の欠如がもたらす時間的余裕の欠如や体験減少の事例について語る。
「今、日本で『貧困層』と言われるラインは、二人世帯で180万円、三人世帯で約220万円ほどになります。月ベースの可処分所得が15万円から20万円程度あったとしても、都内では大半が家賃に消えてしまいます。そこから食費などをやりくりしていくと、実質的な可処分所得と言えるような自由に使えるお金はほぼ残りません。
このように収入がない状態では、保護者はダブルワークやトリプルワークをすることになります。その結果、時間的な余裕はなくなり、家庭内での会話も減少せざるを得ません。たとえば『親とともに食事する体験』を考えても、食事がただ置かれているだけの孤食リスクが高まってしまいます。どこかに連れて行くことなども難しくなり、子どもの主体的に他者と関わる経験や場数が圧倒的に少なくなってしまいます」
余裕の無さが連鎖した結果、体験機会の減少につながっている現状がある。この連鎖がさらに深刻なものになりやすいのが「ひとり親家庭」だ。こども家庭庁の老月梓さんは、ひとり親家庭が困難に陥りやすい要因を指摘する。
こども家庭庁支援局 家庭福祉課 ひとり親家庭等支援室 課長補佐。
「日本のひとり親家庭は厳しい状況に置かれています。ひとり親世帯は大半が母子家庭で、9割近くが働いているものの、平均就労収入は200万円台と、上昇傾向にはあるものの収入面が安定していない家庭が多くあります。

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル
続きをみるこんにちはリディラバジャーナルです。もうすぐ、子どもたちの夏休みが始まります。いまや子どもたちの居場所は、公園や図書館だけではありません。SNSやオンラインゲームを通じて、友達と話したり、学校や家庭とは異なるつながりを得たりする機会も増えています。SNSやゲームそのものが悪いわけではありません。好きなものでつながれる相手に出会えたり、学校や家庭とは違う関係に救われたりすることもあります。ただ、そのつながりが、思わぬ被害の入り口になってしまうこともあります。警察庁の統計では、SNSをきっかけとする性被害は高い水準で推移し、とりわけ小学生の被害は近年増加しています(※1)。
「知らない人とやり取りしなければ、防げるのではないか?」「自分で撮って送ったなら、本人にも責任があるのではないか?」そう感じる人もいるかもしれません。ただ、自画撮り被害の背景には、相手が時間をかけて関係を築き、子どもを断りにくい状況へ追い込んでいく過程があること。そして被害に遭った子どもが、「怒られる」「責められる」と感じて、誰にも言い出せなくなっていくことがあります。この記事では、自画撮り被害を子どもの不注意や自己責任だけで捉えず、その手前で何が起きているのか、そして被害を防ぐために周囲や社会に何ができるのかを考えていきます。
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