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無戸籍が生まれる背景
公開日: 2023/3/3(金)
更新日: 2023/3/29(水)

結婚しないと無戸籍に…? 外国籍者の出産

公開日: 2023/3/3(金)
更新日: 2023/3/29(水)
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無戸籍が生まれる背景
公開日: 2023/3/3(金)
更新日: 2023/3/29(水)

結婚しないと無戸籍に…? 外国籍者の出産

公開日: 2023/3/3(金)
更新日: 2023/3/29(水)
構造化特集 : 無戸籍
構造化の視点
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リディラバジャーナル構造化特集「無戸籍」。

第4回となる本記事では、当事者が生まれる背景(2章)として、外国籍の親から生まれた子どもが無戸籍となるケースを解説します。

 





無戸籍者が生まれる要因は多数存在する(詳細は第0回の記事を参照)が、今回は、「一定の条件下における外国籍の親の出産」に着目する。


外国籍の親から生まれた子どもの中には、戸籍取得(あるいは在留資格の取得)に課題を抱える場合がある。

 

出入国在留管理庁の統計(※)によると、日本には300万人以上の外国籍者が暮らしている。

 

日本社会の一員である外国籍の人々と、その子どもは、戸籍制度の中でどのような課題を抱えるのだろうか。

 

(※)「在留外国人数」と「不法残留者数」を合算

婚姻していなければ「父親」ではない

戸籍制度を管轄する法務省は、戸籍制度について次のように説明している。
 



「日本国民について編製され」との言葉にあるように、戸籍制度は日本国籍を持つ人のみが対象となる。

 

外国籍の人々はそもそも戸籍制度の対象ではないため、戸籍が無い状態でも「無戸籍者」として問題を抱えるわけではない。

 

しかし、外国籍の親から生まれた子どもには、戸籍の問題が生じることがある。

 

日本国籍について定めた「国籍法」では、日本国籍が取得できる条件のひとつに「出生の時に父又は母が日本国民である」ことを挙げている。

 

母親か父親、一方が外国籍だとしても、もう一方が日本人であれば、子どもは日本国籍を取得でき、同時に戸籍にも記載されることになる。

 

しかし、「母親が外国籍で、日本人の父親との婚姻関係がない場合」は、子どもの日本国籍取得が困難になるケースが多々存在する。


NPO法人「無国籍ネットワーク」代表理事の陳 天璽(ちん・てんじ)さんは、次のように語る。
 

陳 天璽(ちん・てんじ)
1971年、神奈川県の横浜中華街に生まれる。早稲田大学国際学術院教授。筑波大学国際政治経済学博士。ハーバード大学フェアバンクセンター研究員、日本学術振興会(東京大学)特別研究員、国立民族学博物館准教授を経て現職。

 

「日本の法律において『父親』とは、出産時に母親と婚姻関係にある男性を指します。

 

出産時に結婚をしていないと、法的には子どもの父親が『存在しない』ことになります。

※リディラバジャーナルについてもっと知りたい方はコチラ
構造化特集 : 無戸籍
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CONTENTS
intro
無戸籍者の困難
no.
1
no.
2
無戸籍が生まれる背景
no.
3
無戸籍者が生まれる背景
no.
4
no.
5
無戸籍状態を抜け出せない背景
no.
6
困難を生み出している戸籍制度の姿
no.
7
no.
8