• 新しいお知らせ
    ×
    • 特集「子どもの体験格差」第7回を公開 親と学校に子育てを丸投げした社会が行き着く格差の固定化と少子化

      構造化特集「子どもの体験格差」第7回を公開しました。格差の固定化と少子化という2つの側面から、体験格差が社会に与える影響や、体験格差を生じさせる構造が変わらないことによって生じる問題を明らかにします。記事はこちらから。

      2026/7/22(水)
    • 特集「子どもの体験格差」第6回を公開 子ども・若者を支援する団体が見た経験喪失の現実

      構造化特集「子どもの体験格差」第6回を公開しました。体験機会の減少は「失敗する経験」などの、経験の喪失をもたらし、自立に影響を与えています。本記事では、子どもがどんな体験や経験を失っており、それがどのように自立へ影響しているか、失った経験を埋めようとする支援団体の実情などをもとに明らかにします。記事はこちらから。

      2026/7/21(火)
    • 特集「子どもの体験格差」第5回を公開 困難な状況にある家庭で体験機会がさらに減る構造

      構造化特集「子どもの体験格差」第5回を公開しました。体験格差については保護者の経済力の高低という文脈で語られがちです。しかし、実際には「時間・経済・精神的な余裕の無さが連鎖している」など、単純にお金の有無では語れない問題です。本記事では、複数の要因が連鎖して体験格差を深刻化させている家庭の実態を、データと当事者の声から明らかにします。記事はこちらから。

      2026/7/17(金)
    • 特集「子どもの体験格差」第4回を公開 時間とお金の余裕を失った保護者の苦悩

      構造化特集「子どもの体験格差」第4回を公開しました。地域や学校の余裕が無くなった結果、体験機会を提供する負担は保護者に集中しています。さらに、周囲の保護者やメディアから「体験をさせねばならない」というプレッシャーもかかっている状況です。保護者が体験機会をできなくなってしまう構造や抱えている苦悩を明らかにします。記事はこちらから。

      2026/7/16(木)
    • 特集「子どもの体験格差」第3回を公開 子どもの体験を支える土台の崩壊

      構造化特集「子どもの体験格差」第3回を公開しました。かつて子どもの周りには多様な大人が居て、関わりや活動を通して、様々な体験が提供されていました。しかし、地域や学校、さらには行政の余裕が無くなることで、ハードとソフトの両面で体験機会は減少してしまっています。記事はこちらから。

      2026/7/14(火)
構造化特集
2020年代のギャンブル依存 第3回
公開日: 2026/3/10(火)
更新日: 2026/5/21(木)

「ギャンブルの借金は、ギャンブルでしか返せない」という思い込み。2020年代のギャンブル依存の抜け出しにくさ

公開日: 2026/3/10(火)
更新日: 2026/5/21(木)
構造化特集
2020年代のギャンブル依存 第3回
公開日: 2026/3/10(火)
更新日: 2026/5/21(木)

「ギャンブルの借金は、ギャンブルでしか返せない」という思い込み。2020年代のギャンブル依存の抜け出しにくさ

公開日: 2026/3/10(火)
更新日: 2026/5/21(木)
構造化の視点

スマホを開けば、賭けは始められる—&mda

・・・もっと見る

スマホを開けば、賭けは始められる——。ギャンブルのオンライン化が進んだ2020年代、依存は「より若く、より早く、より高額に」深刻化しやすくなった。なぜ本人も家族も気づけないまま、借金や生活崩壊まで加速してしまうのか。入口の広がり、歯止めの効きづらさ、発覚と支援の遅れ。2020年代に入りギャンブル依存がより陥りやすく、抜け出しにくくなっている構造を明らかにする。

スマホを開けば、賭けは始められる——。ギャンブルのオンライン化が進んだ2020年代、依存は「より若く、より早く、より高額に」深刻化しやすくなった。なぜ本人も家族も気づけないまま、借金や生活崩壊まで加速してしまうのか。入口の広がり、歯止めの効きづらさ、発覚と支援の遅れ。2020年代に入りギャンブル依存がより陥りやすく、抜け出しにくくなっている構造を明らかにする。

スマホを開けば、賭けは始められる——。ギャンブルのオンライン化が進んだ2020年代、依存は「より若く、より早く、より高額に」深刻化しやすくなった。なぜ本人も家族も気づけないまま、借金や生活崩壊まで加速してしまうのか。入口の広がり、歯止めの効きづらさ、発覚と支援の遅れ。2020年代に入りギャンブル依存がより陥りやすく、抜け出しにくくなっている構造を明らかにする。


オーディオブック(ベータ版)

リディラバジャーナル構造化特集「2020年代のギャンブル依存〜より早く、より若く、より深刻にハマる病〜」。

 

第3回となる本記事では、依存症から抜け出しにくい構造(2章)として、2020年代のギャンブル依存がなぜ抜け出しにくいのかを明らかにする。

 

 

「いや、こんな大金はギャンブルじゃなきゃ返せないよ」

 

当事者家族の由紀さん(仮名)は、元夫・慎一さん(仮名)の言葉がいまも耳に残っているという。

 

慎一さんはノートに計算式のようなものを書いていた。「これくらい勝てば借金が返せる」——その考えがギャンブルを繰り返させる。

 

「ギャンブルはギャンブルであって、返済手段にはならない。そう伝えても、話は平行線でした」(由紀さん)

 

2020年代のギャンブル依存では、借金額が大きくなりやすいことで「ギャンブルで返すしかない」という思い込みが強まり、さらに孤立によって支援につながりにくくなる――そんな“抜け出しにくさ”が重なっていく特徴がある。

 

追い込まれた先には、窃盗や横領、SNSを介した「闇バイト」など、犯罪につながるリスクもある。

 

依存にとどまらせるものは何か。本記事では、2020年代のギャンブル依存の抜け出しにくさを構造的な視点で紐解いていく。

「次は勝てる」。思い込みが、借金を深くする

イントロ記事では、2020年代のギャンブル依存の特徴として「借金までの早さ」や「金額の大きさ」を挙げた。

 

独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターの樋口進さんは、借金は「依存から抜け出しにくくなる要因でもある」と強調する。

 

樋口進(ヒグチ・ススム)
独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター名誉院長・顧問。昭和54年東北大学医学部卒業。米国立保険研究所(NIH)留学、国立久里浜病院臨床研究部長、国立病院機構久里浜医療センター院長などを経て現職。ゲーム依存、ギャンブル依存などの行動嗜癖、アルコール関連問題の予防・治療・研究などを専門とする。著書:『ウルトラ図解 ギャンブル依存』(法研)、『ゲーム・スマホ依存から子どもを守る本』(法研)、など。

 

「ギャンブル依存では、負けを深追いしたり、金銭感覚が歪んだりする傾向が見られます。

 

娯楽としてのギャンブルは、胴元(運営側)の取り分がある以上、プレイヤーが損をするようにできています。

 

しかし依存に陥ると、意思決定に関わる脳の前頭前野の働きが落ちて、冷静な判断ができなくなる。『これだけ負けが続いたら次は勝つはず』と考え、ギャンブルを続けてしまう。意志の強さや頭の良さは関係ありません。

 

やがて借金が膨らむと、『もう真っ当な方法では返せない』『ギャンブルで返すしかない』と考え、さらに深みにハマってしまうんです」

 

由紀さんも、慎一さんが「勝てば返せる」と信じていく様子を目の当たりにした。

 

「計算式みたいなものが書いてあるノートを見せてくれました。『1回勝つとこのくらいの金額になる。だから何回勝つといくらになる』『何回勝てば借金が返せる』って。

 

でも明らかにおかしい。そもそも“絶対に勝てる”ようにはできていない、と伝えましたが、話が全く通じません。『この前はオレが冷静じゃなかったから負けただけ』と繰り返すばかりで。

 

借金が発覚して話し合いを始めた頃、まだ借金は年収より低い金額でした。だから『ギャンブルをやめて働けば返せるよ、一緒に返していこうよ』と言ったんです。でも夫は『いや、こんな大金はギャンブルじゃなきゃ返せないよ』と。

 

ギャンブルはギャンブルであって、返済手段にはならない。そう伝えても、話は平行線でした」
 

ギャンブルの借金はギャンブルでしか返せない——。そう思い込むことで、依存から抜け出しにくくなってしまう。

 

特に2020年代は、オンラインギャンブルの台頭により、短期間で高額の借金を抱えた人の相談が現場で目立つようになっている。借金額が大きくなるほど「取り戻さなければ」「ここでやめたら終わりだ」と思い込みが強くなり、さらに抜け出しにくくなってしまうことが考えられる。

スマホを手放せない。だから「離れる」ことが難しい

抜け出しにくさは、本人の思い込みだけで起きるわけではない。環境の要因も大きい。

 

回復には「賭けの刺激に触れない時間」が必要になる。しかし、オンライン化は“遮断”を難しくする。スマホという生活に必要な道具そのものが入口になるからだ。

 

第1回(陥りやすさの構造)では、オンラインギャンブルの特徴として「スマホでいつでもどこでもできる」点に触れた。久里浜医療センターの樋口さんは、この点も”離れにくさ”を強めると指摘する。

※リディラバジャーナルについてもっと知りたい方はコチラ
リディラバジャーナル編集部。「社会課題を、みんなのものに」をスローガンに、2018年からリディラバジャーナルを運営。
note
リディラバジャーナル編集部
noteのicon
60年で100トン→13トンに激減。「今年はうなぎが安い」と単純に喜んでいいのか?【ニュースに潜む社会課題をキャッチ!】
2026年7月24日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

続きをみる
「スイカは赤い」ことを知らない14歳。お金のかかる旅行だけじゃない、本当の「体験格差」の中身とは?【ニュースに潜む社会課題をキャッチ!】
2026年7月10日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

続きをみる
夏休み、SNSの向こうで。       「自画撮り被害」を自己責任で終わらせないために
2026年7月10日

こんにちはリディラバジャーナルです。もうすぐ、子どもたちの夏休みが始まります。いまや子どもたちの居場所は、公園や図書館だけではありません。SNSやオンラインゲームを通じて、友達と話したり、学校や家庭とは異なるつながりを得たりする機会も増えています。SNSやゲームそのものが悪いわけではありません。好きなものでつながれる相手に出会えたり、学校や家庭とは違う関係に救われたりすることもあります。ただ、そのつながりが、思わぬ被害の入り口になってしまうこともあります。警察庁の統計では、SNSをきっかけとする性被害は高い水準で推移し、とりわけ小学生の被害は近年増加しています(※1)。

知らない人とやり取りしなければ、防げるのではないか?」「自分で撮って送ったなら、本人にも責任があるのではないか?」そう感じる人もいるかもしれません。ただ、自画撮り被害の背景には、相手が時間をかけて関係を築き、子どもを断りにくい状況へ追い込んでいく過程があること。そして被害に遭った子どもが、「怒られる」「責められる」と感じて、誰にも言い出せなくなっていくことがあります。この記事では、自画撮り被害を子どもの不注意や自己責任だけで捉えず、その手前で何が起きているのか、そして被害を防ぐために周囲や社会に何ができるのかを考えていきます。

続きをみる
×
CONTENTS
intro
依存症に陥りやすい構造
no.
1
no.
2
依存症から抜け出しにくい構造
no.
3
no.
4
依存症予防・回復の仕組みを構築する難しさ
no.
5
no.
6