障害者の4割が1年以内に離職という現実。企業に求められる意識改革とは | Ridilover Journal(リディラバジャーナル)
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特集
障害者雇用:私たちにも“キャリア”をください。“障害”から見る「生きる」と「働く」
第三回

障害者の4割が1年以内に離職という現実。企業に求められる意識改革とは

神奈川県横浜市にある東急百貨店たまプラーザ店。「チームえんちか」の名称で、知的障害のあるスタッフがギフト用の箱の組み立て、伝票記入、商品梱包などの業務を行なっています。

 

たまプラーザ店での障害者雇用は、脳梗塞発症をきっかけに身体障害を抱えることになった松田成広さんが社内の自己申告制度を利用して、2012年4月に始まりました。

 

自身も身体障害がある。同業他社を見学したり、本を読んだりして学んだ。とはいえ、障害者雇用に関しては素人——。

手探り状態から「チームえんちか 」を作り上げた松田さん。

 

そんな手探りの状況で始まったものの、採用した7人のうち退職者はゼロで、業務の幅も着実に広がっています。

「障害者を雇ったことがない企業の人たちも、最初は本当になにもわからないから怖がってしまうんでしょう。ですが、えんちかはやってみるとうまくいきました。乱暴な言い方かもしれませんが、二の足を踏まずにとりあえず1人雇用してみてはいかがですか、絶対いいことありますよ」

 

障害者雇用の経験がない企業に、松田さんはこうエールを送ります。

とはいえ全ての企業で「えんちか」のように、就職した障害者が働き続けているわけではありません。

 

独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構障害者職業総合センターが2015年9月〜2016年9月に行なった調査によると、一般企業に就職した障害者の就職後1年時点の定着率は58.4%。4割以上の人が1年以内に離職しています。

 

単純な比較はできませんが、ここ5年ほどは新卒で就職した高卒者の離職率が17〜20%台、大卒者が11〜13%台で推移していることを考えると、障害者の離職率は高いといえます。

 

実はこの定着の問題。ただ「辞める人が多い」というだけでなく、結果として障害者雇用の障壁にもなっています。

 

前回同様、企業における障壁を取り上げる第三回では、「定着」がなぜ障害者雇用の障壁となり、そしてどうしたら定着を促すことができるのか。今後一層雇用が進むと見込まれる精神障害者を主な例にとり「意識」の問題をみていきます。

 

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特集 障害者雇用:私たちにも“キャリア”をください。“障害”から見る「生きる」と「働く」 全10回
0章 はじめに
1章 働くを考える
2章 企業
3章 福祉事業所
4章 橋渡し
5章 当事者
6章 社会
7章 安部コラム
障害者雇用
全10回
2-2.障害者の4割が1年以内に離職という現実。企業に求められる意識改革とは