地震災害において被害をもたらす要因の一つに、住宅の倒壊
地震災害において被害をもたらす要因の一つに、住宅の倒壊がある。耐震化をすることで倒壊は防ぐことができるが、日本の住宅のうちおよそ1割は耐震性が不十分である。住民が抱える金銭的な不安や心理的な背景、さらには地方自治体が抱える問題などから耐震化が進まない構造的な背景を明らかにする。

地震災害において被害をもたらす要因の一つに、住宅の倒壊がある。耐震化をすることで倒壊は防ぐことができるが、日本の住宅のうちおよそ1割は耐震性が不十分である。住民が抱える金銭的な不安や心理的な背景、さらには地方自治体が抱える問題などから耐震化が進まない構造的な背景を明らかにする。
地震災害において被害をもたらす要因の一つに、住宅の倒壊がある。耐震化をすることで倒壊は防ぐことができるが、日本の住宅のうちおよそ1割は耐震性が不十分である。住民が抱える金銭的な不安や心理的な背景、さらには地方自治体が抱える問題などから耐震化が進まない構造的な背景を明らかにする。
リディラバジャーナル構造化特集「住宅の耐震化~誰もが当事者、最優先の地震対策はなぜ進まないのか~」。
第6回となる本記事では過疎から考える耐震化の課題(3章)として、過疎が耐震化の進まない要因になっている実態について探る。

四国の南西部にある高知県黒潮町はカツオ漁が盛んな海の街である。太平洋に面しており、これまで幾度となく津波に見舞われてきた。最新の想定によると、最悪のケースでは高さ34mの日本最大級の津波が来ることも想定されている。
「避難放棄者ゼロ・犠牲者ゼロ」を目指す黒潮町は住宅の耐震化にも力を入れているが、そこには「住民が津波から避難できるようにするため」という目的もある。住宅の耐震性が十分でないと、家が倒れるなどして避難に時間がかかってしまい、津波から逃げられなくなってしまうからである。
黒潮町のように本腰を入れている自治体もある一方で、なかなか耐震化が進まない自治体もある。これまでの記事で紹介してきた住民や自治体で起きている構造的な問題に加え、「過疎」も大きく影響している。実際に、都心部と比べると地方では耐震化率が低くなる傾向にある。
過疎は様々な要因が複合的に重なって起こる問題であり、住民や自治体の努力だけでは解決が難しい。過疎が耐震化に影響することにより、「どこに住んでいるか」で「どのくらい安全か」が決まる、いわば「安全の格差」が生じている。
なぜ、地方では耐震化が進まないのか。地方で深刻な問題となっている過疎が耐震化に影響を与える構造を見ていく。
過疎がもたらす「耐震化の遅れ」や「負けの不動産」という問題
「能登半島地震の被災地においては、高齢化や人口流出による過疎が進んでいました。このような状況では、家に住み続ける現役世代がいないため、建て替えによって住宅を耐震化することができません。
過疎化しているところは日本中にいっぱいあって、あちこちで人口が激減しています。能登で起きている現実は日本の未来を示していると思わなくてはいけません」
耐震化が進まない現状についてそう話すのは、第2回の記事で「社会的条件による耐震化の遅れ」など、能登半島地震の被害が拡大した要因を指摘した名古屋大学の福和伸夫名誉教授だ。

名古屋大学名誉教授、あいち・なごや強靭化共創センター長。ハンドルを回して振動を作り、模型を揺らすことで耐震や免震の仕組みを知ることができる「ぶるる」を開発した。あいち・なごや強靭化共創センター センター長や地震調査研究推進本部、政策委員会 委員長も務める。
著書:『必ずくる震災で日本を終わらせないために。』(時事通信社)『次の震災について本当のことを話してみよう。』(時事通信社)ほか。
実際に耐震化率と過疎の分布を見比べると、内陸部や半島部など、過疎関係市町村に指定されている地域で耐震化が進んでいない現状が明らかになる。

福和さんはさらに、過疎が住宅の耐震化に与える影響についてこう続ける。

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続きをみるみなさんこんにちは、リディラバジャーナル編集部の太田です。
熊本地震の発生から10年の節目を迎えました。
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