夜中の山道にダンプ1台分のごみが突然現れる&mdash
夜中の山道にダンプ1台分のごみが突然現れる——。いま、解体・建設現場などから発生した産業廃棄物が、処理の流れからあふれ出し、行き場を失い残り続けている。なぜ廃棄物が不法投棄され、撤去されないのか。「排出・解体→中間処理→最終処分」という廃棄物処理の各フェーズでリスクが生じている構造と、自治体による撤去が進みづらい構造に迫る。

夜中の山道にダンプ1台分のごみが突然現れる——。いま、解体・建設現場などから発生した産業廃棄物が、処理の流れからあふれ出し、行き場を失い残り続けている。なぜ廃棄物が不法投棄され、撤去されないのか。「排出・解体→中間処理→最終処分」という廃棄物処理の各フェーズでリスクが生じている構造と、自治体による撤去が進みづらい構造に迫る。
夜中の山道にダンプ1台分のごみが突然現れる——。いま、解体・建設現場などから発生した産業廃棄物が、処理の流れからあふれ出し、行き場を失い残り続けている。なぜ廃棄物が不法投棄され、撤去されないのか。「排出・解体→中間処理→最終処分」という廃棄物処理の各フェーズでリスクが生じている構造と、自治体による撤去が進みづらい構造に迫る。
リディラバジャーナル構造化特集「不法投棄〜誰も扱えない産業廃棄物の行き先〜」。
第4回となる本記事では、中間処理から最終処分時に不法投棄リスクが発生する構造(3章)として、最終処分場が抱える課題を明らかにしていく。

「最終処分場は廃棄物処理の“最後の砦”です。でも、その砦が機能不全を起こす可能性がある。
新規のお客さんを断らないといけないとき、『このゴミはどこへ行くのだろう』と考えてしまいます」
そう語るのは、廃棄物の収集・運搬から最終処分までを行う株式会社山一商事の米山雄司さんだ。

株式会社山一商事 事業本部長
解体現場から排出され、中間処理を経てもリサイクルできなかった廃棄物の行き着く先。それが「最終処分場」だ。
しかしいま、その“最後の砦”が機能不全に陥るリスクを抱えている。
ひっ迫した状況、処分費の高騰、既存施設の維持コスト、新規建設の難しさ——。これら複数の要因が重ねると新規の受け入れが難しくなり、中間処理から最終処分へ至る過程で不法投棄リスクが生じる恐れがある。
今回は、その構造を一つずつ解き明かしていく。
ひっ迫する処分場。新規受け入れ困難と処分費の高騰
千葉県成田市にある山一商事の最終処分場。広大な敷地に整然と区画された埋立地が広がる。
ここは、技術的にも経済的にもリサイクルが難しい「埋めるしかない」廃棄物を受け入れる場所だ。

山一商事の最終処分場(編集部撮影)
しかしいま、処分場では新規業者の受け入れが難しい状態にあるという。
「年間契約を結んでいる既存のお客さんの廃棄物で、キャパシティはかなり埋まっています。新規の問い合わせも多いですが、お断りすることも多いですね」。米山さんはそう説明する。
東京都内で解体業を営むMさんも、同様の状況を語る。
「どこの処分場もひっ迫しています。年間契約していないと利用できないところが多く、新規で受け入れてくれる処分場は少ないです」
処分場のひっ迫度をあらわす指標の一つに「残余年数」がある。これは現在の使用ペースを前提に、埋立容量があと何年で尽きるかを示すものだ。
環境省の調査によれば、産業廃棄物の最終処分場の残余年数は2023年時点で20.0年。2019年は16.8年、2020年は17.3年と、ここ数年はわずかながら伸びている。
米山さんは「これは既存施設の拡張や、年間数件程度の新規建設、そしてリサイクル率の向上によるものだと考えられます」と話す。
しかし、平均値としての残余年数が伸びていても、現場のひっ迫感が和らいでいるわけではない。特に首都圏では2023年時点の残余年数が11.7年(前年12.7年)と短く、余裕のない状況が伺える。
さらに、ここまでの記事でも触れてきたように、処分費の高騰も深刻な課題だ。

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