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    • 特集「2020年代のギャンブル依存」第5回を公開 ギャンブル依存支援の課題

      依存状態は本人も周囲も気づきにくく、家族も相談先へつなげづらい。さらに受け皿不足や地域間格差が、当事者の前に壁として立ちはだかる——。第5回では、依存当事者への支援の構造的な課題を明らかにします。記事はこちらから。

      2026/3/24(火)
    • 特集「2020年代のギャンブル依存」第4回を公開 若者に与える影響

      いま、支援現場では若者からの相談が増えています。若者にとってのギャンブル依存は、生活を壊すだけでなく、学びやキャリアといった「これから」を直撃しうる恐れも。2020年代のギャンブル依存が若者にとってハイリスクである構造を明らかにします。記事はこちらから。

      2026/3/17(火)
構造化特集
偏向する高齢者 第4回
公開日: 2023/7/10(月)

「真実に気づいて」に多くの反応。高齢者の偏向を加速させるネットのふたつのメカニズム

公開日: 2023/7/10(月)
構造化特集
偏向する高齢者 第4回
公開日: 2023/7/10(月)

「真実に気づいて」に多くの反応。高齢者の偏向を加速させるネットのふたつのメカニズム

公開日: 2023/7/10(月)
構造化の視点

高齢者がネットやSNS上の偽・誤情報、陰謀論を信じるこ

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高齢者がネットやSNS上の偽・誤情報、陰謀論を信じることで、考えや価値観が偏り、親子の関係が分断される事象が起こっている。なぜ高齢の親は偽・誤情報や陰謀論を信じてしまうのか。偏向した親と子ども、家族にはどのような分断が生じるのか。“偏向”と“分断”の構造に迫る。

高齢者がネットやSNS上の偽・誤情報、陰謀論を信じることで、考えや価値観が偏り、親子の関係が分断される事象が起こっている。なぜ高齢の親は偽・誤情報や陰謀論を信じてしまうのか。偏向した親と子ども、家族にはどのような分断が生じるのか。“偏向”と“分断”の構造に迫る。

高齢者がネットやSNS上の偽・誤情報、陰謀論を信じることで、考えや価値観が偏り、親子の関係が分断される事象が起こっている。なぜ高齢の親は偽・誤情報や陰謀論を信じてしまうのか。偏向した親と子ども、家族にはどのような分断が生じるのか。“偏向”と“分断”の構造に迫る。


オーディオブック(ベータ版)

リディラバジャーナル構造化特集「偏向する高齢者〜ネットが生み出す親子の分断〜」。
 
第4回となる本記事では、考えや価値観を偏らせるもの(2章)として、偏向の背景にあるネット・SNS環境の現状や課題を探る。

 

 


 

 

偽・誤情報や陰謀論を信じ込んでいった要因に、SNSからの影響は間違いなくある——。

 

第1回の記事でそう話したのは、陰謀論を信じる母親を持つぺんたんさんだ。

 

「(SNSからの影響は)ネット動画による考えや価値観への影響はもちろん、仲間を見つけるという点でも大きいと感じます。

 

(中略)これだけの人が共感してくれるんだから間違っていないんだと、より信じ込んでいったのはあると思います」

 

現代のネット・SNSは、ユーザーの興味関心に応じて情報が届けられたり、同じような興味関心を持つ人とつながりやすい環境がある。

 

個人に最適化された環境は、人が偽・誤情報や陰謀論を信じ込み、考えや価値観が偏向することに影響しているのだろうか。

 

ネット・SNS環境の現状や課題を探る。

 

自分の価値観に合った情報が流れてくる。
「フィルターバブル」とは

ネットやSNS上で取得する情報が同質化、過激化していく要因の一つとして考えられるのが「フィルターバブル」だ。

 

フィルターバブルとは「インターネット上の情報が、個々のユーザーの関心や過去の検索履歴、閲覧履歴などに基づいて選択的に表示される現象」を指す。

 

 

フィルターには、ユーザーにとって良い側面とリスクがある。

 

「フェイクニュースを科学する」等の著者である笹原和俊さん(東京工業大学環境・社会理工学院准教授)は、こう話す。

 

笹原和俊(ささはら・かずとし)
東京工業大学環境・社会理工学院准教授。東京大学大学院総合文化研究科修了。博士 (学術)。名古屋大学大学院情報学研究科講師等を経て現職。学外ではカリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員、インディアナ大学客員研究員、JSTさきがけ研究者を務めた。専門は計算社会科学で、ビッグデータ分析、計算モデル、オンライン実験などの手法を用いて、社会現象の理解と社会課題の解決に取り組んでいる。主著に『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』(化学同人)、『ディープフェイクの衝撃 AI技術がもたらす破壊と創造』((PHP新書)がある。

 

「ユーザーはインターネット上にある情報をすべて見ることはできないため、フィルターが必要になります。

 

フィルターはユーザーの過去の履歴を学習し、その人にぴったりな情報を提供したり、おすすめの商品やサービスをレコメンドしたりする。

 

ユーザーにとっては嬉しい技術ですよね。

 

一方で、自分の価値観に合った情報ばかり触れることで、異なる視点に触れる機会が減少し、偏った認識や固定観念を持ってしまう可能性があります

 

第1回の記事でも、ぺんたんさんは「(母から怪しいYouTube動画が)半年ほど定期的に送られてきて、内容はますます過激になっていった」と話していた。

 

実際に、フィルターの機能が偏向を促すという研究成果や調査結果はあるのだろうか。

 

「海外では一部、その傾向を示す研究成果があります。

 

たとえば、YouTubeのレコメンド機能とコンテンツの過激化について調べた研究がありました。

 

オルト・ライト(過激に右傾化していないが政治的な考え方は右寄り)の動画を対象に行われたもので、『ユーザーにおすすめされる右派系動画の内容は、クリックするうちに過激化していくか?』が調べられました。

 

結果、クリック数の増加に伴い、おすすめされる動画の内容は過激化していく傾向が見られました

 

YouTubeのレコメンド機能のアルゴリズムは明かされていないため、プラットフォーマー側がどのような仕組みでおすすめする動画を決めているかはわかりません。

 

ただ、研究成果としては“フィルターによって情報が過激化する傾向がある”ということは言えると思います

 

 

フィルターの機能によって、ユーザーは自分の興味関心に合った情報を受け取り、最適な商品やサービスを選ぶことができる。

 

一方で、自分の考えや価値観と異なる視点に触れる機会が減少し、偏った認識や言説を信じ込んでいく可能性がある。

同意見の人とばかり繋がるように。
「エコーチェンバー」とは

ネット・SNS上の偏った情報や過激な言説を信じ込んでいくと、偽・誤情報や陰謀論に触れたり、考えや価値観が偏ったりする可能性がある。異なる価値観との衝突から、他者との分断につながる恐れもある。

 

このようなプロセスを加速させる要因の一つに考えられているのが、「エコーチェンバー」という現象だ。

 

エコーチェンバーとは「同じ意見をもつ人々が集まり、自分たちの意見を強化し合うことで、多様な視点に触れることができなくなる現象」を指す。

 

笹原さんは「フィルターバブルと同様、どれだけ分断に影響しているかは定量的に明らかになっていません。あくまで原理的に起こりうるという話になりますが」と述べた上で、次のように話す。

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リディラバジャーナル編集部。「社会課題を、みんなのものに」をスローガンに、2018年からリディラバジャーナルを運営。
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CONTENTS
intro
偏向の先にある親子の分断
no.
1
no.
2
考えや価値観を偏らせるもの
no.
3
偏向する高齢者〜ネットが生み出す親子の分断〜
no.
4
あきらめきれない親子関係
no.
5
no.
6
ネット右翼化する高齢者
no.
7
偏向への対策の難しさ
no.
8