
更新日: 2022/12/4(日)
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更新日: 2022/12/4(日)
更新日: 2022/12/4(日)
ここ数年、テクノロジーの発達や価値観の多様化により、さまざまな働き方を通して社会参画ができるようになってきた。しかし一方では、自分が社会に参画できている実感を持ちにくい人もいる。
仕事を通して、社会とのつながりや自尊心を持つにはどうすればいいのか。そもそも働くことだけでしか社会参画はできないのか。
カンボジアで最貧困層の村の女性たちに雇用と生きる力を提供するための活動を行っているNPO法人SALASUSUの代表である青木健太さんをゲストに迎え、これからの社会参画のあり方を議論した。
※本記事は、「リディフェス2020 カウントダウンイベント」で行われた9/21のトークセッション「カンボジアで『尊厳ある仕事』を作る青木健太さんと考える、これからの社会参画のかたち」の内容をもとに記事化した前編です。
1982年生まれ。2002年、東京大学在学中に、2人の仲間とともに「かものはしプロジェクト」を創業し、”子どもが売られない世界をつくる”という理念のもとカンボジアの児童買春を解決するために活動。2008年からカンボジアに渡り、貧困家庭出身の女性たちを雇用し、ハンディクラフト雑貨を生産・販売するコミュニティファクトリー事業を統括する。2018年4月からカンボジア事業は独立。現在はNPO法人SALASUSU共同代表として活動を続けている。新法人では、「ものづくりを通したひとづくり」を活動コンセプトに、独自の教育プログラムを開発。現在は、そのプログラムを工房からカンボジア全土、そして世界に広めるべく日々奮闘中。
今問い直すべき、社会参画の尺度
安部敏樹 はじめに、なぜ今回のディスカッションのテーマが「社会参画」なのかについて、お話しできたらと思います。
以前から、僕の中に「障害の定義とは?」というトピックがありまして。障害と一口に言ってもいろいろなものがあり、たとえば乙武洋匡さんのように手や足がないという人もいれば、多動で落ち着きがないような人も、見方によっては障害と捉えられます。
現在、障害という概念は、人間の「生産性」という観点から定義されています。その側面から見ると、乙武さんは非常にコミュニケーション能力に長け、知的能力や発信能力も高く、本もすごく素敵に書かれます。もちろん社会的なサポートが必要な厳しい障害をお持ちではあるのですが、経済的な観点で考えると、一般的な水準よりも稼げる人と言えます。
一方で、五体満足ではあるけれどなかなか社会から認めてもらえず、高い給料ももらえず、周りの支援に恵まれてるわけでもないという人がいます。そういった人から見たときに、乙武さんが障害者とされるなら、生産性という側面では自分も障害者と言えるのではないかという考えもありうるわけです。
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