「この人憎し」ではシステム改善は進まない。兵庫県知事選振り返り(vol.95前編)
「この人憎し」ではシステム改善は進まない。兵庫県知事選振り返り(vol.95前編)
毎週水曜日、X(旧Twitter)スペースでお届けしている「#あべラジオ」。
今回は、今年(2024年)11月17日に投票が行われた兵庫県知事選の振り返り。
マスメディアや議会の対応における課題、SNSや動画配信プラットフォームによる選挙戦への影響など、一連の経緯から見られたさまざまな問題についてお話ししました。
聴き手はリディラバジャーナル編集部の東です。
(後編「冷静な議論を生み出すメディアの役割と今後。兵庫県知事選振り返り」はこちら)
※本記事は2024年11日20日12時に放送された「#あべラジオvol.95」を編集してお届けしており、同時点の情報に基づいています。全編を聞きたい方はこちらから↓
感情的な社会に加担してはいけない。マスメディアと議会の課題
東 もう11月も終わり頃ということで、そろそろ年末ですよ。
安部もう終わるの?今年。
東 終わるんですよ。ちょっと怖いですよね。
安部でもさ、毎年そう言いながら年を取ってくのも嫌だから。
東そうですね。
安部「今年もゆっくりだったな」ってスタンスでいこうよ。
東昨年、全く同じセリフを言った記憶がありますね(笑)。
安部早くない?ってね(笑)。
東時間の流れ、どんどん早くなってますよねって(笑)。
安部早くなってるけどさ、それを超えるスピードで人生をアップデートして、いろんな変化を作っていくんだよ、我々は!
東それも言ってた気がする。
安部……この時期になったら同じことを繰り返し話すAIと化してるかもしれない(笑)。我々には自由意志なんて何にもないってことよ。
東(笑)。まあそんな年末年始の進行になってきた11月末ですけれども。
今日の本題は、先日投票が行われた兵庫県知事選の振り返りです。
前回のあべラジオで、安部さんには公益通報制度の課題や、斎藤知事へのパワハラ”疑惑”の時点で煽るような報道をしたマスメディアの課題、ネット世論とマスメディアの対立の背景にあるものなど、いろいろとお話ししてもらいました。(詳しくはこちら)
結果としては前知事の斎藤さんが再選したと。その後はマスメディアへの批判の高まりや、分断の深まりがさらに表面化している感じがします。
安部さんは改めて今回の結果やいまの状況をどう見ていますか?
安部そうね。いろいろな論点があるなと思ってる。
まず、今朝のモーニングショー(テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」。安部はコメンテーターとして出演)で、「番組自体に反省すべきところがあったんじゃないですか」ってことは言って。
東はいはい。
安部今回の件はマスメディア側から火をつけたことから始まってる。そもそも兵庫県議会に百条委員会(※)が設置されたのも報道の影響が大きかったと思うけど、マスメディアは特に火消しもせずに選挙期間に入ってしまった。
「選挙期間中だから報道できない」というのは逃げの言い訳で、そうは問屋は卸さないだろうと。
もちろん難しいところはあると思う。いま選挙報道に関しては政治的公平が求められていて、それは候補者に同じ時間を与えるような「量的公平」じゃなくて、各局が自主的に基準を判断する「質的公平」であるとされている。じゃあ何を持って質的公平とするか?が難しい。
でもさ、難しいけど「報道できない理由」ではないよね。工夫次第ではなんとかできたはずで。だから反省はきちんとした方がいい。選挙報道のあり方はもちろん、その手前の“おねだり”の話、パワハラ疑惑の話、公益通報制度の話も含めてね。
東なるほど。
安部マスメディアと番組に出演していた多くの識者は、いろいろなことに対して事実認定していいのか、ポジションを明確にしていいのかわからない段階で「知事が悪い」というスタンスに立っていたと思う。
それはやっぱりちょっとおかしいよね。県民から負託を受けて知事になった人が、まだ明確な根拠がなくて事実として認定されていないことを理由に不信任決議案を出されてるんだから。
しかも、議会は百条委員会を立てたうえで不信任決議を出してるんだけど、百条委員会で結論が下されてから出せばいい話じゃない?
東確かに。
安部だから第一にはマスメディアの問題があるけど、第二には議会の問題がある。
事実確認をしようとして百条委員会を立ち上げながら、結論を待たずに全会一致で不信任決議案を可決した。民主主義を代表する場所である議会において、あってはならない流れだと思う。
ちなみにこれはガーシー(東谷義和)元参院議員が国会に一度も出席しなかったとき、参院で除名処分になったのと同じ流れだと思っていて。まあそれを言ったら前にも燃え上がって嫌な思いをしたけど(笑)。
東(笑)。
安部メディアと議会は民主主義を構成する大きな要素だよね。その構成員の人たちは感情的な社会に加担するんじゃなくて、冷静に事実を提示したり、あるべき姿を提示したりするのが本来の仕事なはず。
でも今回はどちらも仕事をサボってしまったなと。まずそれぞれの関係者が反省するところからスタートなんじゃないかな。
SNS・動画配信プラットフォームが変える選挙戦
安部その上で、SNSを活用した戦い方に注目が集まった選挙でもあったよね。

みなさんこんにちは、リディラバジャーナル編集部の太田です。
熊本地震の発生から10年の節目を迎えました。
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