• 新しいお知らせ
    ×
公開日: 2023/3/9(木)

BBCがジャニー喜多川氏の性加害を報道 安部が語る「間接的な加害者」とは

公開日: 2023/3/9(木)
公開日: 2023/3/9(木)

BBCがジャニー喜多川氏の性加害を報道 安部が語る「間接的な加害者」とは

公開日: 2023/3/9(木)
オーディオブック(ベータ版)

毎週水曜日、Twitterスペースでお届けしている「#あべラジオ」

 

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)開幕を目前に控え、当事者意識全開の安部さんとの雑談から始まり、今回は男性への性加害を扱いました。


ジャニー喜多川氏が所属タレントに対して性加害を行っていた事案について、イギリスのBBCがドキュメンタリーを公開。

 

日本のマスメディアではほとんど扱われることのないジャニー氏の問題を、安部さんに聞いていきます。


聞き手はリディラバジャーナル編集部の井上です。

 

※記事は「#あべラジオ」を編集してお届けしています。全編を聞きたい方はこちらから↓。



WBC、私は当事者です

井上
安部さん、いよいよWBC開幕ですね。

 

安部
そうなんですよ。

 

井上
日本代表、どうなると思いますか。
ガチの結果予想をお願いします。

 

安部
私は予想する立場じゃないのよ。気持ちとしては当事者ですから、優勝しか見ていません。

 

井上
(笑)

 

評論家ではない、観客ではない、当事者だと。

 

安部
もちろんです。チームには帯同せず自宅にいますが、優勝を目指しています。

 

井上
わかりました(笑)
 

今日のテーマなんですが、昨日(2023年3月7日)、BBC Japanでこんなニュースが報じられていました。

 


ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏が、複数の所属タレントに対して性加害を行ってきた。


今日はこのニュースについて、安部さんに色々と聞いていきたいなと思います。

男性の性被害を生む「権力の非対称」

井上
まず重要なのが、ジャニー喜多川氏の性加害って、裁判における事実認定がされているんですね。

 

BBCの報道によると、1999年、週刊文春が、ジャニー氏から性被害を受けたと訴える10代の少年たち10人以上の主張を掲載しました。

 

ジャニーズ事務所は、週刊文春を名誉毀損で訴えたんですが、裁判の結果、週刊文春が報じた性加害の内容が事実と認められたんです。

 

ですが、2003年に裁判が終了してから20年間、テレビ局やマスメディアがジャニーズ事務所に対してどんな動きを見せたかというのは、皆さんもご存知の通りで。


変わらずにタレントを起用し続け、性加害の問題には言及をしてこなかったんですよね。

 

安部
そうだね。

 

井上
今回のBBCの報道も、マスメディアではきっと報道されないでしょうから、この場で話したいなと思いました。

 

リディラバジャーナルでは、男性の性被害に焦点をあてた特集「男たちの『#MeToo』」も公開してます。

 

 

安部さんも被害者に話を聞いたりと取材を重ねてましたが、今回の件について、何を感じてますか。

 

安部
まず、男性に対しての性加害って、特殊な状況で生まれやすいんだよね。


男性から女性への性加害の場合、一般的には男性の方が筋力も体重もあって、肉体的な非対称性に起因して加害が発生しやすい。


一方で、女性からにせよ男性からにせよ、男性に対しての性加害の場合、被害者の男性も肉体的に強く、抵抗しようと思えば、物理的には可能な場合が多いわけです。
あくまで、女性が被害者になる場合と比較すると相対的に抵抗可能な場合が多い、という話ですが。


そんな中で、肉体的には抵抗できるのに、実際には抵抗ができないっていうのは、権力的な非対称が背景にあるケースが多い。

 

例えば学校の中っていうのは男性への性加害って起こりやすいのよね。

学校の先生が加害者になるとか、先輩・後輩の力関係によって加害が生まれるとか、そういった閉じた環境で大きな非対称性がある権力構造が生まれる場所で、男性への性加害は生まれやすい。

 

井上
まさにジャニー氏のケースも、権力の非対称性がありますね。

 

安部
そうそう。


被害者の少年がジャニー氏と物理的に喧嘩をしたら、恐らく少年の方が強いと思うんだけど、「自分がメディアに出るには、アイドルになるには、この事務所の中を勝ち抜かないといけない」っていう権力構造をジャニー氏が握っていたから、加害行為が生じたんだと思う。

性暴力を生んだ間接的な「加害者」とは

安部
もうひとつ思うのは、周囲の関係者の責任も大きいんじゃないかってこと。

※リディラバジャーナルについてもっと知りたい方はコチラ
リディラバジャーナル編集部。「社会課題を、みんなのものに」をスローガンに、2018年からリディラバジャーナルを運営。
note
リディラバジャーナル編集部
noteのicon
起業家が受ける不当な圧力・セクハラ。背景にあるものは?【ニュースに潜む社会課題をキャッチ!】
2024年7月26日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
「障害者が子どもを産むな」ひとつでもできないことがあれば子どもをもってはいけないのか?
2024年7月19日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
芸術祭なのに、米作りに雪かき?「大地の芸術祭」が挑む地域づくりとは
2024年7月12日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
「夏休みに特別な体験をさせられない」子どもの体験格差は、学ぶ意欲や将来の可能性にまで影響を及ぼす?
2024年7月8日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
メディアが作り出した? 生活保護費引き下げにつながった世論
2024年7月1日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
在日クルド人に対するSNSでのヘイトスピーチ。書き込みへの法的措置の意義とは?
2024年6月21日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
輪島・珠洲の断水解消も、水道は使えない。復興を左右するのは世間の関心の深さ
2024年5月31日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
少しずつ可視化されてきた「恋愛的にも性的にも惹かれない」人たち。アロマンティック・アセクシュアルとは?
2024年5月24日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
喜べない教員の給与増。残業が残業だと認められない給特法とは?
2024年5月17日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
勤務時間15分減で退職金ゼロ?非正規の人の労働条件を改善するための制度のはずが…
2024年5月14日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
性犯罪の被害者の約半数が子ども。わが子をグルーミングから守るには?【ニュースに潜む社会課題をキャッチ!】
2024年5月7日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
動物の虐待摘発過去最多。「保護犬・保護猫」前進の裏で生まれる課題
2024年4月12日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
スクールカウンセラー約250人が雇い止め。子どもの心の健康を支える専門職なのに任期は1年?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2024年4月4日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
依存症の人に必要なのは「反省や刑罰」ではなく「治療と仲間」
2024年3月29日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「同性婚を認めないのは違憲」互いの違いを尊重できる成熟した社会へ
2024年3月18日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
能登半島地震、深刻なボランティア受け入れ態勢不足が課題
2024年3月8日

ニュースに潜む社会課題をキャッチ!リディラバジャーナル

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

続きをみる
学校の死亡事故の7割が国に未報告。求められる事故検証システム
2024年3月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「思いこみ」も背景に?女性管理職への道を阻むもの【なぜ少ない?学校教育現場の女性管理職】
2024年2月23日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。こちらの記事の最後には、全文無料で読める!「学校経営の新時代、女性管理職の可能性 ~ロールモデル・取り組み事例資料集~」もご紹介しています。ぜひご活用ください!

続きをみる
旭川いじめ事件から3年。再発防止が進まない訳は…
2024年2月16日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
DVから逃げられなくなる!?「共同親権」このまま進めて本当に大丈夫?
2024年2月2日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
「被災地へボランティアに行くのは迷惑?」悩んでいる人にこそ読んでほしい!【3.11から学ぶ。構造化特集を全記事お届け!】
2024年1月12日

みなさん、こんにちは。リディラバジャーナルです。

1月1日、能登半島地震が発生しました。亡くなられた方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被害に遭われたすべての方にお見舞い申し上げます。

続きをみる
市販薬を覚せい剤代わりにする若者たち。その背景には孤独孤立か?
2023年12月22日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
万引きを繰り返すのは手癖が悪いのか、それとも?「万引き依存症」をご存知ですか?
2023年12月15日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
大学進学は親の財力やきょうだいの数によって左右されていいのか?
2023年12月11日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず。

続きをみる
反ワクチン情報を流す医師がいるのはなぜ?【ニュースから読み取る社会課題!リディラバジャーナル】
2023年12月1日

みなさん、こんにちは!リディラバジャーナルです。

日々流れてくるさまざまなニュース。一見、局所的で自分とはかかわりのないように見えるニュースも、その出来事をとりまく社会課題を知ると、見え方が大きく変わってくるはず

続きをみる
×
CONTENTS
intro
#あべラジオ
no.
1
no.
2
no.
3
no.
4
no.
5
no.
6
no.
7
no.
8
no.
9
no.
10
no.
11
no.
12
no.
13
no.
14
no.
15
no.
16
no.
17
no.
18
no.
19
no.
20
no.
21
no.
22
no.
23
no.
24
no.
25
no.
26
no.
27
no.
28
no.
29
no.
30