

妊娠・出産によって、女性は体に大きなダメージを受ける。産後十分に休養が取れない上に育児の負担などが重なると心身ともに疲弊して、産後うつにつながる可能性もある。
前編では、産後うつは誰でもなり得ることや、産後ママたちが抱える問題点とリスクについて、NPO法人マドレボニータ代表の吉岡マコさんにお話を聞いた。後編では、引き続き吉岡さんに、個人や社会が、産後うつ対策として何ができるかについて伺っていく。
※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた6/12のライブ勉強会「自殺する母たち〜産後うつを知っていますか?〜」の内容をもとに記事化した後編です。リディ部について詳しくはこちら。
<吉岡マコさん>
1996年東京大学文学部卒業後、同大学院で運動生理学を学ぶ。1998 年自らの出産を機に、産前・産後に特化したヘルスケアプログラムを開発。2008 年NPO 法人マドレボニータを設立。指導者の養成・認定制度を整備。(マドレボニータHP)
1996年東京大学文学部卒業後、同大学院で運動生理学を学ぶ。1998 年自らの出産を機に、産前・産後に特化したヘルスケアプログラムを開発。2008 年NPO 法人マドレボニータを設立。指導者の養成・認定制度を整備。(マドレボニータHP)
母親一人が孤独に育児をしている状況を変えたい
「私は出産したとき、パートナーが海外にいて、実質的に一人で子育てをしなければなりませんでした。ただ、学生時代に共同保育のボランティアをしていたこともあって、そのときに知り合ったシングルマザー仲間が支えてくれました。産後すぐにご飯を作りに来てくれたり、赤ちゃんの沐浴(もくよく)を手伝ってくれたり。ずいぶんと助けられたのです」
長年、産前・産後ケアの普及活動に取り組んできた、吉岡マコさんはこう話す。
日本は、新生児死亡率、乳児死亡率ともに低く、世界的に高く評価されている。これには妊婦や乳児のケアが手厚いことや、母子手帳制度の効果も大きいとされている。
しかし、出産後は乳幼児のケアが中心となり、産後の女性自身をケアする公的支援は整っていなかったと吉岡さんは指摘する。
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