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80
他者とのコミュニケーションを考える
公開日: 2021/1/25(月)
更新日: 2023/3/27(月)

反対意見も言える環境が個人やチームのパフォーマンスを高める――心理的安全性のプロが考える「息のしやすい組織」のつくりかた(前編)

公開日: 2021/1/25(月)
更新日: 2023/3/27(月)
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80
他者とのコミュニケーションを考える
公開日: 2021/1/25(月)
更新日: 2023/3/27(月)

反対意見も言える環境が個人やチームのパフォーマンスを高める――心理的安全性のプロが考える「息のしやすい組織」のつくりかた(前編)

公開日: 2021/1/25(月)
更新日: 2023/3/27(月)

組織やチーム内で立場に関係なく自分の意見を言えたり、困ったときに相談しやすかったり、個性を活かし積極的にチャレンジできたりする職場であれば、誰もが安心して働きやすい環境だといえるだろう。社員一人ひとりがよい成果を上げられるようになれば、結果として会社の業績にもよい影響を与える。

 

逆に、心理的安全性が保たれておらず、声をあげにくい状況で働くと、個人のパフォーマンスが落ちることはもちろん、上司から部下へのパワハラなどで精神的に追い詰められてしまうことがある。

 

今回は、組織やチームの心理的安全性を構築するための企業向け研修やサービスなどを提供する株式会社ZENTech取締役であり『心理的安全性のつくりかた』(日本能率協会マネジメントセンター)の著者でもある石井遼介さんに、組織やチームの心理的安全性を高めることでもたらされるメリットや、心理的安全性をつくる要素などについて話を聞いた。
 

※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた12/3のライブ勉強会「シリーズ・他者とのコミュニケーションを考える vol.3 息のしやすい組織とは?ーー心理的安全性のつくりかた」の内容をもとに記事化した前編です。

 

<石井遼介さん>
株式会社ZENTech取締役。一般社団法人日本認知科学研究所理事。慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント研究科研究員。東京大学工学部卒。シンガポール国立大経営学修士(MBA)。神戸市出身。研究者、データサイエンティスト、プロジェクトマネジャー。
組織・チーム・個人のパフォーマンスを研究し、アカデミアの知見とビジネス現場の橋渡しを行う。心理的安全性の計測尺度・組織診断サーベイを開発すると共に、ビジネス領域、スポーツ領域で成果の出るチーム構築を推進。
2017年より日本オリンピック委員会より委嘱され、オリンピック医・科学スタッフも務める。著書に『心理的安全性のつくりかた』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

リモートワークでは組織やチームの問題が可視化される

石井さんは、組織・チーム・個人のパフォーマンスなどの「心理的安全性」に関する企業向けの講演や組織診断などを行いつつ、慶應義塾大学で同テーマの研究を続けている。

 

心理的安全性とは「地位や経験に関わらず、誰もが率直な意見・素朴な疑問を言うことができる組織・チーム」のことを指すという。

 

石井さんが組織やチームの心理的安全性を高めることの必要性を感じるようになったのは、なぜなのだろうか。

 

「以前は組織やチームをよくすることよりも、一人ひとりが豊かで有意義な人生を送ることができるように、個人に対して働きかけていけばよいのではないかと考えていました。そうすればハッピーな人が増えて、結果として社会もよくなるのではないかと。でも、実際はそうではありませんでした。

 

たとえば私たちは、うつ傾向や不安感が強かった社員のメンタルが安定するメンタル・トレーニングのメソッドを作成しました。研究データから見ても大きな成果が挙がっています。けれども、その後に社内の『ハズレ上司』に当たってパワハラなどを受けてしまえば、その人は再びメンタルを病むことになってしまう。

 

個人をケアしていくことももちろん大事ですが、個人が輝くためにこそ、実は個人が働く環境である組織自体の心理的安全性を高めていかなければいけないのではないか、と考えるようになったんです」と、石井さんは話す。

 

最近では新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、リモートワークに切り替えた企業も増えた。石井さんも、リモートワークにおけるチームのありかたなどについて相談を受ける機会は多いという。

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CONTENTS
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ホームレス
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若年介護
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奨学金
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差別
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観光
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9
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10
子どもの臓器提供
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11
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12
都市とコロナ
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13
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ICT教育
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産後うつ
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宇宙
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19
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20
戦争
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21
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人工妊娠中絶
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23
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24
緊急避妊薬
no.
25
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26
テロリスト・ギャングの社会復帰
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27
no.
28
社会起業家
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29
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30
海上自衛隊
no.
31
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32
プロジェクト
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33
ソーシャルビジネス
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34
教員の多忙化
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35
no.
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性的マイノリティ
no.
37
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38
出所者の社会復帰
no.
39
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40
ワクチン
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41
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薬物依存
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性の悩み
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45
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46
リブランディング
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少年犯罪
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49
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50
学校教育
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51
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LGBT
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53
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54
スロージャーナリズム
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55
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ソーシャルセクター
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教育格差
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メディア
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大人の学び
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62
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地方創生
no.
64
no.
65
家族のかたち
no.
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67
他者とのコミュニケーションを考える
no.
68
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69
地方創生
no.
70
no.
71
地方創生
no.
72
no.
73
非正規雇用と貧困
no.
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他者とのコミュニケーションを考える
no.
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77
家族のかたち
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79
他者とのコミュニケーションを考える
no.
80
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81
地球温暖化対策
no.
82
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83
就労支援
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1年の振り返り
no.
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87
動物との共生
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88
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89
行政のデジタル化
no.
90
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91
温暖化対策
no.
92
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93
動物との共生
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95
地方移住
no.
96
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動物との共生
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100
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101
温暖化対策
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102
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103
組織論
no.
104
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105
キャリア
no.
106
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107
復興
no.
108
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コミュニティナース
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110
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MaaS
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112
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地球温暖化
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セックスワーカー
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115
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感染症とワクチン
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大学生の貧困
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119
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120
温暖化対策
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121
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フェアトレード
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125
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感染症とワクチン
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認知症
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コミュニティ
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コミュニティ
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コミュニティ
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コンサル×社会課題解決
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いじめ
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山岳遭難
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支援者支援
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いじめ
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パラスポーツ
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代替肉
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戦争継承
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180
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181
女性の社会参画
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182
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183
子どもの居場所
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184
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感染症とワクチン
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186
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デジタル社会
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188
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若年女性の生きづらさ
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190
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191
ゼブラ企業
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192
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193
多胎児家庭の困難
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194
no.
195
ソーシャルイノベーション
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196
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197
ジェンダー
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毒親
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200
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葬儀
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202
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203
感染症とワクチン
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204
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子どもの安全
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206
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優生思想
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208
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209
感染症とワクチン
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210
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211
障害
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212
no.
213
水産資源
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214
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教育格差
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障害と性
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218
no.
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医療
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220
no.
221
シングルマザー
no.
222
no.
223
多文化共生
no.
224
no.
225
誹謗中傷
no.
226
no.
227
児童労働
no.
228
no.
229
不登校
no.
230
no.
231
政治
no.
232
no.
233
食料危機
no.
234
no.
235
お金と社会課題
no.
236
no.
237
震災
no.
238
no.
239
まちづくり
no.
240
no.
241
精子提供
no.
242
no.
243
選挙
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244
アロマンティンク・アセクシュアル
no.
245
クラウドファンディング
no.
246
レイシャルプロファイリング
no.
247
子育てと科学的根拠
no.
248
高齢者雇用
no.
249
介護
no.
250
no.
251