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39
出所者の社会復帰
公開日: 2020/9/21(月)
更新日: 2022/10/3(月)

日本はやり直しができる社会なのか?――出所者の社会復帰について考える(前編)

公開日: 2020/9/21(月)
更新日: 2022/10/3(月)
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39
出所者の社会復帰
公開日: 2020/9/21(月)
更新日: 2022/10/3(月)

日本はやり直しができる社会なのか?――出所者の社会復帰について考える(前編)

公開日: 2020/9/21(月)
更新日: 2022/10/3(月)

毎日のようにメディアを通して目にする犯罪のニュース。捕まる瞬間は報じられる一方で、罪を犯した人の出所後について報じられることはほとんどない。

 

そうしたなか、今回は、出所者に生活の場を提供し更生・就労を支援している株式会社生き直しの千葉龍一さんに、出所者を取り巻く状況と課題を聞いた。

 

※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた8/28のライブ勉強会「日本はやり直しができる社会なのか?出所者の社会復帰について考える」の内容をもとに記事化した前編です。

 

<千葉龍一(ちば・りゅういち)さん>
1982年生まれ。創価大学卒。獨協大学ロースクール出身。株式会社生き直し 代表取締役と一般社団法人生き直し代表を務める。2013年〜5年間毎週土曜日に歌舞伎町を主催者としてパトロール。駆け込み寺スタッフとして5年在籍期間に1000名近くのよろず相談を受ける。また一般社団法人再チャレンジ支援機構スタッフとして刑余者100名近くの相談を受ける。現在は自立準備ホームを運営。

「帰る家がない」という現実

現在、日本では年間約2万人の受刑者が刑務所から出所している。社会復帰にあたり、出所者が真っ先に直面する課題が「住居の確保」だ。


身寄りのない人、家族から同居を拒まれる人もおり、平成27年度犯罪白書によれば、満期出所者のうち約半数は帰住先について「その他」と回答している。つまり、親や配偶者、親族、知人などに頼れない人がこれだけいるということだ。

 

しかし、新しくアパート等を借りようとしても、保証会社の審査はなかなか通らない。千葉さんは、「過去に放火をした60代の方は、30軒入居を申し込んでようやく1軒通ったくらいです」と話す。

 

「不動産会社の方や保証会社の方に教えてもらったのですが、名前をインターネットで検索して過去に犯罪を起こしたことがわかると、審査的には問題がなくても落とすそうです。

 

家を借りられないと、友人の家に転がり込んだり、ネットカフェや路上で暮らしたりせざるを得なくなり、住所不定のため就職先も見つからないという悪循環に陥ります。その結果、生活に困り、再び窃盗などを犯してしまうのですね。よく『再犯を防ぐには就職先を確保することが必要だ』と言われますが、その前段階として、まず住居が必要なのです」

 

(写真pixabay)

 

令和元年の犯罪白書によると、平成30年度の検挙者20万6094人のうち再犯者は10万601人で、その割合は48.8%に上る。出所者の更生・社会復帰のサポートは重要な課題だ。

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CONTENTS
intro
ホームレス
no.
1
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2
若年介護
no.
3
no.
4
奨学金
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5
no.
6
差別
no.
7
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8
観光
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9
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子どもの臓器提供
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11
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12
都市とコロナ
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13
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14
ICT教育
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15
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産後うつ
no.
17
no.
18
宇宙
no.
19
no.
20
戦争
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21
no.
22
人工妊娠中絶
no.
23
no.
24
緊急避妊薬
no.
25
no.
26
テロリスト・ギャングの社会復帰
no.
27
no.
28
社会起業家
no.
29
no.
30
海上自衛隊
no.
31
no.
32
プロジェクト
no.
33
ソーシャルビジネス
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34
教員の多忙化
no.
35
no.
36
性的マイノリティ
no.
37
no.
38
出所者の社会復帰
no.
39
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40
ワクチン
no.
41
no.
42
薬物依存
no.
43
no.
44
性の悩み
no.
45
no.
46
リブランディング
no.
47
no.
48
少年犯罪
no.
49
no.
50
学校教育
no.
51
no.
52
LGBT
no.
53
no.
54
スロージャーナリズム
no.
55
no.
56
ソーシャルセクター
no.
57
no.
58
教育格差
no.
59
no.
60
メディア
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61
大人の学び
no.
62
no.
63
地方創生
no.
64
no.
65
家族のかたち
no.
66
no.
67
他者とのコミュニケーションを考える
no.
68
no.
69
地方創生
no.
70
no.
71
地方創生
no.
72
no.
73
非正規雇用と貧困
no.
74
no.
75
他者とのコミュニケーションを考える
no.
76
no.
77
家族のかたち
no.
78
no.
79
他者とのコミュニケーションを考える
no.
80
no.
81
地球温暖化対策
no.
82
no.
83
就労支援
no.
84
no.
85
1年の振り返り
no.
86
no.
87
動物との共生
no.
88
no.
89
行政のデジタル化
no.
90
no.
91
温暖化対策
no.
92
no.
93
動物との共生
no.
94
no.
95
地方移住
no.
96
no.
97
動物との共生
no.
100
no.
101
温暖化対策
no.
102
no.
103
組織論
no.
104
no.
105
キャリア
no.
106
no.
107
復興
no.
108
no.
109
コミュニティナース
no.
110
no.
111
MaaS
no.
112
no.
113
地球温暖化
no.
114
セックスワーカー
no.
115
no.
116
感染症とワクチン
no.
117
no.
118
大学生の貧困
no.
119
no.
120
温暖化対策
no.
121
no.
122
同性婚
no.
123
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124
フェアトレード
no.
125
no.
126
シェアハウス
no.
127
no.
128
飲食業
no.
129
感染症とワクチン
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130
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131
国際報道
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132
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133
社会的養護
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134
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135
認知症
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136
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137
入管法
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138
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139
国際問題
no.
140
no.
141
コミュニティ
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142
no.
143
コミュニティ
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144
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145
コミュニティ
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146
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147
吃音
no.
148
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149
コンサル×社会課題解決
no.
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no.
151
いじめ
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152
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153
社会課題×事業
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154
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社会課題×映画
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157
感染症とワクチン
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158
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159
社会教育士
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160
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161
山岳遭難
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162
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支援者支援
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165
いじめ
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ゲーム依存
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168
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トランスジェンダーとスポーツ
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170
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うつ病患者の家族
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パラスポーツ
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代替肉
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弱いロボット
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179
戦争継承
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180
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181
女性の社会参画
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182
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183
子どもの居場所
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184
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185
感染症とワクチン
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186
no.
187
デジタル社会
no.
188
no.
189
若年女性の生きづらさ
no.
190
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191
ゼブラ企業
no.
192
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193
多胎児家庭の困難
no.
194
no.
195
ソーシャルイノベーション
no.
196
no.
197
ジェンダー
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198
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199
毒親
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200
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201
葬儀
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202
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203
感染症とワクチン
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204
no.
205
子どもの安全
no.
206
no.
207
優生思想
no.
208
no.
209
感染症とワクチン
no.
210
no.
211
障害
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212
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213
水産資源
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214
no.
215
教育格差
no.
216
no.
217
障害と性
no.
218
no.
219
医療
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220
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221
シングルマザー
no.
222
no.
223
多文化共生
no.
224
no.
225
誹謗中傷
no.
226
no.
227
児童労働
no.
228
no.
229
不登校
no.
230
no.
231
政治
no.
232
no.
233
食料危機
no.
234
no.
235
お金と社会課題
no.
236
no.
237
震災
no.
238
no.
239
まちづくり
no.
240
no.
241
精子提供
no.
242
no.
243
選挙
no.
244
アロマンティンク・アセクシュアル
no.
245
クラウドファンディング
no.
246
レイシャルプロファイリング
no.
247
子育てと科学的根拠
no.
248
高齢者雇用
no.
249
介護
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250
no.
251