「普通」「当たり前」の基準があまりにも違う――ピン芸人が実体験から考える「地方と都会の教育格差」(前編)
「普通」「当たり前」の基準があまりにも違う――ピン芸人が実体験から考える「地方と都会の教育格差」(前編)
地方においては、都会と比べて進学や就職の選択肢が限られるだけでなく、そもそも教育へのアクセスが困難だったり、学校卒業後の人生設計も大きく異なっていたりする。
地方から都市部へ進学・就職した場合、そこで根深い地域格差を目の当たりにし、戸惑うことも少なくない。
今回は、芸人の九月さんにインタビュー。青森県で育った九月さんは、周囲の多くが高校卒業後生まれ育った土地に残る選択をするなか、東京への上京でもなく、あえて青森から遠く離れた京都大学への進学という選択をした。現在は、実体験をもとに感じた違和感を、コント制作をはじめとする発信などに活かし、フリーのピン芸人として活動している。
前編では九月さんに、地元で感じていた教育資本の少なさや、京都大学進学後に感じた、都心部出身の学生との格差などについて話を聞く。
※取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われたライブ勉強会「「認知できない」教育の地域格差の本質的課題とは〜地方から都会へ。九月さんの経験から〜」で行われました。
1992年、青森県八戸市出身のピン芸人。京都大学教育学部・同大学院教育学研究科修士課程修了。芸歴6年目。一人芝居形式のコントを主軸に、各地でのライブ活動を展開している。単独公演歴は60回以上に及び、ギャラリーにて3日間コントを披露し続ける「72時間軟禁コント公演」など実験的なものも含む。その傍ら、折に触れて執筆・講演活動を行っている。

(九月さん)
地元の「王道」ルートからの脱出
青森県の八戸市で生まれ育った九月さんは、野山を駆け回って遊び、野球に明け暮れるような少年時代を過ごした。
学校の成績は優秀だった一方、近隣に私立中学はなく、中学受験とも無縁だった。高校も倍率が低いところがほとんどで「自宅から近いところへ進学するのが普通」という雰囲気もあったという。
「塾も予備校もなかったですし、周囲に大学もなかったので、家庭教師をやってくれる学生もいない。その代わり、高校の補習でカバーしているような構造でした。
僕は本が好きだったのですが、地元には大きな本屋もなくて、雑誌と漫画週刊誌くらいしか揃っていない小さな書店がある程度でした。振り返ってみても、やっぱり地方は、学びや情報の資源にアクセスするまでの道のりが遠いとは思います」
と、九月さんは言う。

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