更新日: 2023/8/29(火)
だれが負担する?生産者に重くのしかかるコスト――フェアトレード普及の現状と課題(後編)
更新日: 2023/8/29(火)

更新日: 2023/8/29(火)
だれが負担する?生産者に重くのしかかるコスト――フェアトレード普及の現状と課題(後編)
更新日: 2023/8/29(火)
「フェアトレード認証の基準を守って生産したのに、フェアトレード商品として扱われない」「農家が十分な収入を得ることができず児童労働が再発してしまう」――。世界的に認知が広がっているフェアトレードだが、流通の構造やコスト負担のあり方に関してさまざまな課題がある。
前編に引き続き、フェアトレードの認証ラベルの管理などを手掛ける、認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンのシニアディレクターを務める中島佳織さんに聞いた。
※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた3/18のライブ勉強会「【国際問題を自分ごとに vol.2】フェアトレードを全員が選ぶ社会は実現可能か?」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。
大学在学中、アフリカ・ケニアにある難民キャンプでのボランティア活動をきっかけに、国際協力の道に進むことを決意。大学卒業後、化学原料メーカー勤務を経て、国際協力NGOに転職。アフリカ難民支援やフェアトレード事業に従事し、タイ・チェンマイでのタイ北部山岳少数民族コーヒー生産者支援プロジェクトの立上げと運営に携わる。その後、在ケニア・ナイロビの日系自動車メーカー勤務を経て、現在は認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンのシニアディレクター。一方的な「援助」ではなく、貧困を生みだす貿易構造から変えていこうとするフェアトレードに賛同し、貧困のない持続可能な未来をビジョンに掲げ、日々、フェアトレードの普及推進に奮闘中。グリーン購入ネットワーク理事。共著に『ソーシャル・プロダクト・マーケティング』(産業能率大学出版部)など。
フェアトレード原料の7割が、フェアトレード価格で取引されていない現実
前編では主に生産者の視点からフェアトレードの意義に触れたが、フェアトレード商品を扱う商社側のメリットとは何だろうか。
中島さんは「商社が単独でフェアトレードに注力するのは、非常に挑戦的です」と話す。
商社がフェアトレードの認証基準の価格で農産物を買い付けたとしても、メーカーや小売り、最終的な消費者がそれを「フェアトレード商品」として求めない限り、フェアトレード商品としては流通しないことになる。
そうなれば、商社としても生産者にフェアトレード価格を保証した取引を続けられなくなり、結果、生産者はフェアトレード条件での販売先を失うことになる。
実際、小売りや消費者からのフェアトレード商品の需要があって初めて、メーカーや商社が動き始めるケースも多いという。
フェアトレード商品は、たとえばスーパーマーケットなどの店舗に陳列されないと、消費者が商品を目にする機会は少ない。一方で小売り側としては、安くて質の良いものなど、なるべく売れる商品を店舗に置きたい。
「そもそもフェアトレードである前に、商品としての魅力は絶対的に必要です。小売りは、価格、味、品質、パッケージなど、総合的に勘案して商品を陳列します。『フェアトレードだから店舗に置いてくれ』という話ではないですよね」と中島さんは話す。
(写真 中島佳織さん)
商社をはじめ、商品ブランドオーナーに至るまでの一連のサプライチェーンが認証を取得する必要があるが、その点においても難しさがあるという。
みなさんこんにちは、リディラバの鈴木です!今回は、リディラバジャーナルで公開中の構造化特集「地域医療」の冒頭をこちらのnoteでも公開します。何かあったら病院で治療が受けられる。私たちの「当たり前」を維持するために、様々な課題を抱えながら尽力する医療現場の姿を知ってもらえたら嬉しいです。
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******みなさん、こんにちは!担当した構造化特集「地域医療 超高齢化社会に必要な『撤退戦』」が本日より公開となりました!今日は特集内には書いていない、特集に込めた思いをご紹介させてください。
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今週はとても嬉しいことがあったので、ご報告させてくださいm(_ _)m
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早くも4月ですね。あっという間に過ぎ去る日々に「!?!?」という感じですが、今日も今日とて、リディラバジャーナルのご案内です。
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2〜3月は3年ぶりの構造化特集の復活ということで、「無戸籍」をテーマに構造化特集をお届けしてきました。
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