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コミュニティナース
公開日: 2021/4/2(金)
更新日: 2023/3/27(月)

おせっかい活動が成果連動型の事業に――いまコミュニティナースが必要とされる理由(後編)

公開日: 2021/4/2(金)
更新日: 2023/3/27(月)
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コミュニティナース
公開日: 2021/4/2(金)
更新日: 2023/3/27(月)

おせっかい活動が成果連動型の事業に――いまコミュニティナースが必要とされる理由(後編)

公開日: 2021/4/2(金)
更新日: 2023/3/27(月)

普段からまちの中で暮らし、住民と触れ合いながら健康面での「おせっかい」を焼く。コミュニティナースの活動は、既存の制度からこぼれ落ちてしまいがちな当事者へのケアを補完する役割を担っている。

 

同じような実践を、持続可能な事業にしたり、他の地域でも実現可能なものにしていくためにはどうしたらいいのか。前編に引き続き、コミュニティナース普及の第一人者であり、Community Nurse Company株式会社代表の矢田明子さんに話を聞いた。

 

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2/18のライブ勉強会「『おせっかい』で病のウラの課題を探る」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。

 

<矢田明子さん>
島根県出雲市出身。2014年島根大学医学部看護学科を卒業、人材育成を中心に事業を運営する『NPO法人おっちラボ』を立ち上げ。雲南市が主催する課題解決人材育成事業「幸雲南塾」で地域に飛び出す医療人材によるコミュニティづくりを提案。2016年5月より「コミュニティナースプロジェクト」でその育成やコミュニティナース経験のシェアをスタート。2017年にCommunity Nurse Company株式会社を設立。2019年2月『コミュニティナース ―まちを元気にする”おせっかい”焼きの看護師』が木楽舎より刊行。

市民全員をコミュニティナースにしたい

島根県雲南市で矢田さんがはじめた「コミュニティナース」という予防医療の取り組み。これまでに200名以上の研修を受けたコミュニティナースを全国へと送り出している。

 

また、雲南市ではじまった「地域おせっかい会議」は、集まった個人が地域の問題を共有し、従来の民間・行政サービスでは成し得なかった課題解決を行う。メンバーそれぞれがコミュニティナースとして活動することで、住民の健康づくりに貢献することも目指している。

 

「予防医学には大きく分けて、病気にならないようにする1次予防、病気を早く見つける2次予防、病気が重症化しないようにする3次予防があります。

 

私の経験上、1次・2次予防は誰でも担えるのではないかと考えています。つまり、市民全員がコミュニティナースになったら、1次・2次予防のためにかかっていた医療費は大きく減らせる。ひいては、いま右肩上がりで増え続けている日本全体の医療費も減らせるということです」と矢田さんは話す。

 

(pixabay)

成果連動型で地域おせっかい会議を事業化

2020年、コミュニティナースの育成・実践支援・研究を手がけるCommunity Nurse Companyは、雲南市から「おせっかい活動を中心とした健康なコミュニティづくり事業」を受託。地域おせっかい会議を行政が補助し、成果連動型の事業にするための取り組みがスタートした。

 

前編で触れた郵便局を健康ステーションとして活用する取り組みも、この事業の一つだ。矢田さんらはこのモデルを5年かけて雲南市全域に広げようとしている。

 

一方で、こうしたソーシャルビジネスを持続可能なものにするには、資金面や自治体との連携の難しさなど課題も多い。矢田さんらはどう乗り越えていくのだろう。

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ホームレス
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若年介護
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奨学金
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差別
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観光
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子どもの臓器提供
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都市とコロナ
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13
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ICT教育
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15
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産後うつ
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17
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宇宙
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19
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戦争
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人工妊娠中絶
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23
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緊急避妊薬
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25
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26
テロリスト・ギャングの社会復帰
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27
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社会起業家
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29
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海上自衛隊
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プロジェクト
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ソーシャルビジネス
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教員の多忙化
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性的マイノリティ
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出所者の社会復帰
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ワクチン
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41
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薬物依存
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性の悩み
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45
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46
リブランディング
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47
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少年犯罪
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49
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学校教育
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51
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LGBT
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53
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54
スロージャーナリズム
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55
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ソーシャルセクター
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57
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教育格差
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59
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メディア
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61
大人の学び
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62
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63
地方創生
no.
64
no.
65
家族のかたち
no.
66
no.
67
他者とのコミュニケーションを考える
no.
68
no.
69
地方創生
no.
70
no.
71
地方創生
no.
72
no.
73
非正規雇用と貧困
no.
74
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75
他者とのコミュニケーションを考える
no.
76
no.
77
家族のかたち
no.
78
no.
79
他者とのコミュニケーションを考える
no.
80
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81
地球温暖化対策
no.
82
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83
就労支援
no.
84
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85
1年の振り返り
no.
86
no.
87
動物との共生
no.
88
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89
行政のデジタル化
no.
90
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91
温暖化対策
no.
92
no.
93
動物との共生
no.
94
no.
95
地方移住
no.
96
no.
97
動物との共生
no.
100
no.
101
温暖化対策
no.
102
no.
103
組織論
no.
104
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キャリア
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106
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107
復興
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コミュニティナース
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110
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MaaS
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112
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地球温暖化
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感染症とワクチン
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大学生の貧困
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119
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温暖化対策
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121
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同性婚
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123
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フェアトレード
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感染症とワクチン
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国際報道
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入管法
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国際問題
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141
コミュニティ
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コミュニティ
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145
コミュニティ
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吃音
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コンサル×社会課題解決
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いじめ
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社会課題×事業
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社会課題×映画
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山岳遭難
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支援者支援
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いじめ
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子どもの居場所
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感染症とワクチン
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デジタル社会
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若年女性の生きづらさ
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ゼブラ企業
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192
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多胎児家庭の困難
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196
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ジェンダー
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毒親
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葬儀
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202
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感染症とワクチン
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優生思想
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感染症とワクチン
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障害
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水産資源
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教育格差
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障害と性
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医療
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シングルマザー
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222
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223
多文化共生
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224
no.
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誹謗中傷
no.
226
no.
227
児童労働
no.
228
no.
229
不登校
no.
230
no.
231
政治
no.
232
no.
233
食料危機
no.
234
no.
235
お金と社会課題
no.
236
no.
237
震災
no.
238
no.
239
まちづくり
no.
240
no.
241
精子提供
no.
242
no.
243
選挙
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アロマンティンク・アセクシュアル
no.
245
クラウドファンディング
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246
レイシャルプロファイリング
no.
247
子育てと科学的根拠
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248
高齢者雇用
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介護
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250
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251