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127
シェアハウス
公開日: 2021/5/12(水)
更新日: 2023/3/27(月)

徹底した価値観の共有が、良いコミュニティをつくる――多世代型介護付きシェアハウスの現場に迫る(前編)

公開日: 2021/5/12(水)
更新日: 2023/3/27(月)
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シェアハウス
公開日: 2021/5/12(水)
更新日: 2023/3/27(月)

徹底した価値観の共有が、良いコミュニティをつくる――多世代型介護付きシェアハウスの現場に迫る(前編)

公開日: 2021/5/12(水)
更新日: 2023/3/27(月)

子どもから高齢者までさまざまな年代の人が集まったりともに暮らしたりする場は、子育て、介護、孤立や孤独など、さまざまな社会問題の解決につながることが期待されている。

 

一方で「さまざまな人たちがともに過ごす場所だからこそ、徹底した価値観の共有が大事」だと話すのは、神戸市長田区で多世代型介護付きシェアハウス「はっぴーの家ろっけん」を運営する、株式会社Happy代表取締役の首藤義敬さんだ。

 

前編では首藤さんに、多世代型介護付きシェアハウスをつくったきっかけや、幅広い世代が生活するシェアハウスという場に入居する前に気をつけるべきこと、新型コロナによって起きた変化や新たなつながりなどについて話を聞いた。
 

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた4/14のライブ勉強会「シェアハウスが社会課題解決の場に!?〜子育てから介護まで〜」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。

 

<首藤義敬さん>
多世代介護付きシェアハウス「はっぴーの家ろっけん」代表/株式会社Happy代表取締役。23才で遊休不動産の活用事業や神戸市長田区を中心に空き家再生事業を始め、27才で法人化に至る。自身の生い立ちから多世代でシェアで暮らす昔の日本のようなライフスタイルを作る事が少子高齢化問題を解決する方法の一つになると気付きハッピーの家プロジェクトを始動。HPや看板を作らない繋がりと口コミだけで拡がっていくのがHappyのプロジェクトの特徴。
現在、多世代型介護付きシェアハウスという暮らし方を子供と一緒に住みながら実験中!将棋と珈琲を愛する35才。昼までダラダラ寝ていたい脱力系起業家代表。カオスクリエイター。

多世代型介護付きシェアハウスをつくったのは「エゴの社会化」

もともと首藤さんは、23歳の頃から遊休不動産の活用事業や空き家再生事業などの不動産事業に携わってきた。「おせっかい不動産」と称し、通常の不動産会社のように、ただ物件の紹介をするだけではなかったという。

 

「ただ家を探したいだけならば、自分でスマホからクリックすればそれで済みますよね。でも、僕は『おせっかいな、面倒くさい不動産屋』。お客さんに対して、引っ越して何がしたいのかとか、どういう人生を送りたいのかとか、その人のことについてとにかく質問するんですね。

 

そして最後に、自分が望む生き方をするためにこういう地域に移住してみる選択肢もあるよとか、こういう家に住んでみたらいいんじゃないかという提案をしていました」

 

はっぴーの家をスタートしたのはいまから約5年前、首藤さんが30歳のときだ。20代で結婚し、当時保育園児だった娘さんを育てながら、子育てと仕事の両立に試行錯誤していた。そんなとき、夫婦それぞれに、祖父母の介護が必要な状態に直面する。

 

しかし、当初はシェアハウスや介護施設などを運営したいと考えていたわけではなかったと、首藤さんは話す。

 

「子育てと介護のダブルケアが必要な状況になり、これからどうしていこうかと夫婦で話し合ったんです。まずは高齢者施設を探したのですが、ホームページに掲載されていた介護施設に、どこか嘘っぽさを感じてしまって。

 

どのサイトも、似たようなフリー素材のおじいちゃん・おばあちゃんの写真があって、施設や部屋の様子、食事のことなどしか書かれていない。

 

僕たちは施設そのものの仕様よりも、そこでどんな暮らしができるのか、どういう生活を送ることができる場所なのかを重視していたのですが、なかなかしっくりくる介護施設は見つかりませんでした。

 

当時は僕も妻もフリーランスで働いていて、娘は発達障害のあるとてもアクティブな子。僕たち夫婦にとっても娘にとっても、お互いの祖父母にとってもベストな環境をつくれたらいいのではないかと考えて、はっぴーの家をつくることにしました。だからはっぴーの家は、僕たちの『エゴの社会化』によってできた場所なんです」

 

(首藤義敬さん)

 

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CONTENTS
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ホームレス
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1
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若年介護
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奨学金
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5
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差別
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7
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観光
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9
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子どもの臓器提供
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11
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都市とコロナ
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ICT教育
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15
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産後うつ
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宇宙
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戦争
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人工妊娠中絶
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23
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緊急避妊薬
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25
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26
テロリスト・ギャングの社会復帰
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27
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28
社会起業家
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29
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30
海上自衛隊
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31
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32
プロジェクト
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33
ソーシャルビジネス
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34
教員の多忙化
no.
35
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36
性的マイノリティ
no.
37
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38
出所者の社会復帰
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39
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40
ワクチン
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41
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薬物依存
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性の悩み
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45
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46
リブランディング
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47
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少年犯罪
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49
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学校教育
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51
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LGBT
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53
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スロージャーナリズム
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55
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ソーシャルセクター
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教育格差
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59
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メディア
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大人の学び
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62
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地方創生
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64
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65
家族のかたち
no.
66
no.
67
他者とのコミュニケーションを考える
no.
68
no.
69
地方創生
no.
70
no.
71
地方創生
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72
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73
非正規雇用と貧困
no.
74
no.
75
他者とのコミュニケーションを考える
no.
76
no.
77
家族のかたち
no.
78
no.
79
他者とのコミュニケーションを考える
no.
80
no.
81
地球温暖化対策
no.
82
no.
83
就労支援
no.
84
no.
85
1年の振り返り
no.
86
no.
87
動物との共生
no.
88
no.
89
行政のデジタル化
no.
90
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91
温暖化対策
no.
92
no.
93
動物との共生
no.
94
no.
95
地方移住
no.
96
no.
97
動物との共生
no.
100
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101
温暖化対策
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102
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103
組織論
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104
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キャリア
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106
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107
復興
no.
108
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コミュニティナース
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110
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111
MaaS
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112
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地球温暖化
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感染症とワクチン
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大学生の貧困
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119
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120
温暖化対策
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121
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同性婚
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フェアトレード
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シェアハウス
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127
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飲食業
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感染症とワクチン
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国際報道
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社会的養護
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138
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139
国際問題
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140
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コミュニティ
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コミュニティ
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コミュニティ
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吃音
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コンサル×社会課題解決
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いじめ
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代替肉
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戦争継承
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女性の社会参画
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子どもの居場所
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185
感染症とワクチン
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186
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デジタル社会
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188
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189
若年女性の生きづらさ
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ゼブラ企業
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多胎児家庭の困難
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ソーシャルイノベーション
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ジェンダー
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毒親
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葬儀
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子どもの安全
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優生思想
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感染症とワクチン
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障害
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213
水産資源
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教育格差
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no.
217
障害と性
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218
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医療
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220
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シングルマザー
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222
no.
223
多文化共生
no.
224
no.
225
誹謗中傷
no.
226
no.
227
児童労働
no.
228
no.
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不登校
no.
230
no.
231
政治
no.
232
no.
233
食料危機
no.
234
no.
235
お金と社会課題
no.
236
no.
237
震災
no.
238
no.
239
まちづくり
no.
240
no.
241
精子提供
no.
242
no.
243
選挙
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244
アロマンティンク・アセクシュアル
no.
245
クラウドファンディング
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246
レイシャルプロファイリング
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247
子育てと科学的根拠
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高齢者雇用
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介護
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250
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251