
更新日: 2022/9/6(火)
更新日: 2022/9/6(火)


更新日: 2022/9/6(火)
更新日: 2022/9/6(火)
前編では、うつ病の当事者が抱える苦しみや葛藤、そして家族が直面する困難を見てきた。
それではいま、当事者の家族を支える仕組みはあるのか。また、どのようなアプローチが可能なのか。
うつ病を発症した経験を持ち、現在はうつ病患者の家族向けコミュニティサイト「encourage」の運営を行う株式会社ベータトリップ代表取締役の林晋吾さんに聞いた。
※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2021/7/29のライブ勉強会「当事者の困難は家族がすべて抱えるのか?〜うつ病患者の家族の困難に迫る〜」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。
株式会社ベータトリップ代表取締役。2005年3月早稲田大学卒業後、7年間大手総合金融サービス会社で国内法人営業、事業企画業務に従事。2012年より経営コンサルティング会社にて中堅中小企業向け事業再生や、IPO準備会社の支援、国内大手メーカーの事業戦略構築等、幅広いプロジェクトに携わる。2015年12月、株式会社ベータトリップ設立・代表取締役就任。
当事者の困難は家族だけで抱えるべきなのか
精神疾患を持つ患者の家族が直面する困難は、広く知られていない。
うつ病など精神疾患の治療に、家族の理解やサポートはもちろん必要だ。では、察するにあまりある当事者の葛藤や苦しみは、家族だけで抱えなければいけないのだろうか。
林さんは「家族ですべてを背負うには問題が大きすぎる」と指摘する。
「当事者や家族の困難は、社会全体で引き受けなければいけない課題だと思います。ただ、家族をサポートする社会の仕組みは多くないのが現状です。既存のリソースをうまく活用できていない面もありますね。
たとえばうつ病の患者さんやご家族は働いている世代の方が多く、当事者コミュニティである『家族会』のような場所に出向く時間が取りづらい。
平日の夕方には閉まってしまう医療や行政の窓口も、仕事をしている人にとっては足を運ぶハードルが高く、繋がりが断絶されてしまいます」
(写真 林晋吾さん)
家族側に既存の支援制度に関する知識がない場合や、そもそも自分たちの苦しみは「家族だから当然負うべきもの」と考え声に出しづらいなど、支援が行き届くにはいくつかの障壁がある。
「支援を必要とする家族と既存の仕組みの橋渡しをすることで、精神疾患を持つ患者さんを社会全体で支え、家族の負担を少しでも緩和できると思っています」
「自分だけじゃない」を実感する。いま、家族を支える仕組みとは
構造化ライブラリ
もっと見る












































































































































この記事はメンバーシップ限定です。
社会問題をより深く、構造的に理解するために、リディラバジャーナルのメンバーシップに参加してみませんか?