

患者に寄り添い、命を救う現場であるはずの病院で起きている性犯罪事件がある。医師から看護師へのセクハラだけでなく、患者が被害者となる事件もある。今回は、性犯罪被害に詳しい上谷さくら弁護士に、医療現場で起きているセクハラや性暴力の実態や今後の課題について話を聞いた。
※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた7/31のライブ勉強会「なぜ加害者の同意が必要?中絶から考える社会問題」の内容をもとに記事化した前編です。リディ部について詳しくはこちら。
〈上谷さくらさん〉
犯罪被害者支援弁護士フォーラム事務次長。第一東京弁護士会犯罪被害者に関する委員会委員。元法科大学院実務家教員。福岡県出身。青山学院大学法学部卒。毎日新聞記者を経て、平成19年弁護士登録。保護司。
犯罪被害者支援弁護士フォーラム事務次長。第一東京弁護士会犯罪被害者に関する委員会委員。元法科大学院実務家教員。福岡県出身。青山学院大学法学部卒。毎日新聞記者を経て、平成19年弁護士登録。保護司。
医師によるセクハラ問題
「すべての医療現場がそうとはいいませんが、看護師や理学療法士といったスタッフが、医師から日常的にセクハラを受けている医療現場があります。あまりにも日常的になりすぎて、声をあげるのも諦めているような現状と聞いています」
こう上谷弁護士は話す。
「たとえば、飲み会の席で、医師がお気に入りの看護師を膝に乗せて飲むといったようなことが起きているそうです。しかし、された方は『その程度ならマシな方だ』と言い、仕事がしづらくなる、職場に居場所がなくなるなどの理由から、訴え出る人は少ないんです」
上谷弁護士のもとには、担当医から「病気とは全く関係ない下半身を(故意に)触られた」「聴診器を当てながら乳首を触られた」「カウンセリングの最中にキスされた」といった相談が、年に数件、寄せられているという。
医師による性犯罪は立件が難しい
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