更新日: 2023/3/27(月)
ワクチン忌避はなぜ起こる?――手を洗う救急医Takaさんと「ワクチン忌避」に向き合う【医療ゼミ#4 前編】
更新日: 2023/3/27(月)

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ワクチン忌避はなぜ起こる?――手を洗う救急医Takaさんと「ワクチン忌避」に向き合う【医療ゼミ#4 前編】
更新日: 2023/3/27(月)
日本国内の新型コロナワクチン接種は、2回打ち終えた人の割合が5割を超えた(2021年9月30日現在)。一方、SNSなどでは「ワクチンは危険」として接種反対を訴える情報発信も見られる。
「医療情報の発信力を身につける」医療ゼミ5回目となる今回は、世界のワクチン事情に詳しい木下喬弘医師に、ワクチン接種をためらう「ワクチン忌避」の実態と、その背景にある要因、また望ましい解決方法などについて聞いた。
※本記事の内容は2021年8月25日時点の知見に基づいています。
※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2021/8/25のライブ勉強会「【リディ部×手を洗う救急医Taka 特別ゼミ第3回】」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。
2010年阪大医学部卒。大阪急性期・総合医療センターで初期研修、12年同救急診療科に入職。19年にフルブライト奨学生として、ハーバード大公衆衛生大学院に留学。20年HPVワクチン接種率向上への取り組みで同大大学院の卒業賞Gareth M. Green Awardを受賞。8月28日にHPVワクチンのsocial marketingを行うために一般社団法人「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」を共同設立し、現在副代表。科学に基づいた医療情報の提供を心掛け、Twitter(@mph_for_doctors)でも情報発信中。
日本人の接種率はHPVワクチンだけが極端に低い
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は現在、全世界的な公衆衛生上の問題となっている。感染収束に有効とされる集団免疫の獲得には、できるだけ多くの人がワクチンを接種する必要があるが、その障害の一つとなっているのがワクチン忌避の問題だ。
ワクチン忌避はWHOによって2019年における「世界的な健康に対する脅威」のトップ10のうちの一つにも選ばれている。
では、日本のワクチン忌避の現状はどうなっているのだろうか。
日本における定期予防接種の状況(厚生労働省 定期の予防接種者数)を見ると、生後3ヵ月から打たれる4種混合ワクチンをはじめ、風疹、麻疹など、多くは接種率9割を超えている。
一方、定期接種にも関わらず接種率が極端に低いのが、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスを予防するHPVワクチンだ。
定期接種化された2013年4月以降、接種後に多様な症状が報告され、同年6月から現在までHPVワクチンは積極的勧奨の差し控えとなったままだ。
その結果、接種率は1%未満まで落ち込み、現在でも数%しか打たれていない(2021年9月末現在)。そのほか、任意接種であるインフルエンザワクチンの接種率は5割弱となっている。
「定期接種については、日本人は概ね優等生と言えます。このような状況を見て、日本にはHPVワクチン忌避はあるが、全体的なワクチン忌避は存在しないという人もいます」と木下医師は言う。
(写真 木下医師さん)
ワクチン忌避は「ワクチンが接種可能にも関わらず、接種を遅らせたり拒否したりすること」と定義されている。
「これは連続的な概念で、接種可能なすべてのワクチンを受け入れる人と、すべてを拒否する人(ワクチン拒絶)は含まれず、その間にいる人たちのことを言います。
つまり、ほとんどのワクチンを打っていたとしても、打たないワクチンが一つでもあるならワクチン忌避と言えるので、定義上、日本人にはワクチン忌避があるということになります」
ワクチン忌避の理由の3Cモデルとは
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今週はとても嬉しいことがあったので、ご報告させてくださいm(_ _)m
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早くも4月ですね。あっという間に過ぎ去る日々に「!?!?」という感じですが、今日も今日とて、リディラバジャーナルのご案内です。
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編集部の井上です。今日は、
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2〜3月は3年ぶりの構造化特集の復活ということで、「無戸籍」をテーマに構造化特集をお届けしてきました。
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