no.
157
社会課題×映画
2021/7/21(水)
鑑賞後の「対話」が解決の第一歩になる――プロデューサーと監督が語る「映画が伝える社会課題」(後編)
2021/7/21(水)
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157
社会課題×映画
2021/7/21(水)
鑑賞後の「対話」が解決の第一歩になる――プロデューサーと監督が語る「映画が伝える社会課題」(後編)
2021/7/21(水)

映画作品を通じて社会に問題提起をする手法はあるが、多くの人の共感を呼ぶ作品をつくったり、たくさんの人に観てもらったりするのは決して簡単ではない。

 

精神障害の妹を持つ姉を主人公とした「きょうだい(※)」がテーマの映画「ふたり〜あなたという光」が特徴的なのは、作品を観て終わりではなく、その作品から何を学び感じたかについて共有する場を設けていることだ。

 

後編では、本作品のプロデューサーの三間瞳さん、脚本・監督を担当した佐藤陽子さんに、映画作品で社会課題を伝えることの意義や課題、映画制作をするにあたって意識した点、鑑賞だけでなくその後の「対話」に力を入れている理由などについて話を聞いた。
 

※きょうだい:障害のある兄弟姉妹を持つ健常者

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2021/6/17のライブ勉強会「映画が伝える社会課題」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。

 

 

<三間 瞳さん>
映画プロデューサー/社会起業家。青森県出身。一橋大学卒業。BP&Co.株式会社 代表取締役。
自身の5歳下の実妹が統合失調症と診断された15歳の頃から、「障がい者」を取り巻く社会課題に関心を持つ。一方、自身もNY留学中にパニック障害になったことをきっかけに、障がい者本人も障がい者の家族も含めた全ての人が「情熱を解き放つ社会」を創ることを理念に掲げて活動している。初プロデュース作品である「きょうだい」を主役にした短編映画『ふたり〜あなたという光〜』は、制作費を募集するクラウドファンディングで531名の方に支援され、204%の600万以上を達成、各種メディアにも取り上げられるなど注目を浴びる。

<佐藤 陽子さん>
映画監督。2019年4月 ENBUゼミナール監督コース卒業。
女性×働くに興味があり、2013年~2017年まで働くママのロールモデルを紹介する勉強会を主催。より多くの方に情報を届けるために、映像制作という手法に切り替えることを思い立ち、2017 年から映像制作を学び始める。 興味のあるテーマはジェンダー、夫婦のパートナーシップ、女性×仕事など。

非当事者だからこそ気づき、表現できることがある

今回、脚本・監督を務めた佐藤さんは身近に障害者の方がいない「非当事者」だ。その立場から作品をつくるうえで意識したことや、苦労した点はどのようなところだったのだろうか。

 

「まず、当事者ではない自分が作品をつくることで、作中の表現などで当事者の方々を傷つけてしまうのではないか、という不安はありました。

 

でも、映画を通じて『きょうだい』が抱える社会課題を伝えることが目的なので、障害のある人がその家族にどのようなインパクトを与えているのかというのは、映画で表現をするうえで避けてはいけないことだとも考えていました。

 

今回の脚本は、三間さんの実体験に加え、複数のきょうだいの方々や福祉関係者などに取材をしたエピソードがベースとなっています。三間さんにはご自身の体験を細かく話していただいたのですが、自分の人生をさらけ出してくださった勇気と覚悟を受け止め、それをしっかりと作品のなかで表現したいと思いました。

 

あとは、三間さんという『当事者』と、私という『非当事者』が一緒に手を組むからこそ伝えられることが、絶対にあるはずだという想いもありました。
 

当事者はいろんな感情を持っていたり、それこそ社会に対する怒りもたくさんある。一方で、非当事者の立場だからこそ見えることもあるし、自分と同じような人たちに気づきを与えることができるのではないかと考えながら、制作に取り組んでいました」(佐藤さん)

 

(写真 佐藤陽子さん)

 

今回の映画は、きょうだいが抱える問題のなかでも「結婚」がメインテーマとなっている。今後、きょうだいの別の問題をテーマにした続編も構想しているそうだが、第一弾として、このテーマをメインにした理由はあるのだろうか。

 

「私もそうですが、障害がテーマの映画を観ても、どこか『自分とは関係ない話』という他人ごとの意識があって、当事者意識が上がらない人も多いと思うんです。

 

でも、たとえば結婚を考える相手ができたとき、パートナーに障害のある家族がいるというシチュエーションは、現実の世界でも起こり得ますよね。結婚をテーマに置くことで、身近に障害者がいない方でも、当事者になる可能性を感じながら、ストーリーに没入してもらえるのではないかと考えました」(佐藤さん)

映画作品だからこそのハードル

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