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170
トランスジェンダーとスポーツ
2021/8/20(金)
ありのままに自分らしく生きるとは――トランスジェンダーとスポーツ(前編)
2021/8/20(金)
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トランスジェンダーとスポーツ
2021/8/20(金)
ありのままに自分らしく生きるとは――トランスジェンダーとスポーツ(前編)
2021/8/20(金)

子どもから大人まで、多くの人が楽しむスポーツ。しかし性的マイノリティ(LGBTQ+)の選手にとっては、ユニフォーム、更衣室、大会出場資格の問題など「自分らしくあること」がスポーツをする上で障壁になってしまうことがある。

 

トランスジェンダー当事者である中田彩仁さんの場合は、どうだったのか。前編ではまず、中田さんが性別移行を決断した経緯や心と体の変化などについて聞いた。
 

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2021/7/22のライブ勉強会「トランスジェンダーとスポーツ〜当事者の視点から〜」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。

 

<中田彩仁さん>
北海道・札幌市出身の28歳。大学院ではスポーツ社会学を専攻し、ホームレスワールドカップを研究。卒業後は、新卒で外資系コンサルティングファームに入社し、主に製薬業界向けのコンサルティングに従事しながら、社内のLGBT+ネットワークのリーダーを務める。2020年には、LGBT+に関して顕著な活動実績を残した若手に贈られるTop 100 Outstanding LGBT+ Future Leaders (INvolve社・本部英国)を受賞。2021年8月より、サッカークラブの経営に関わるベンチャー企業に参画。

スポーツが自分の居場所

社会の中には、心の性と体の性が一致しない人や、性的指向(好きになる性)が同性や男女両方に向いている人、また恋愛感情を持たない人などがいる。そうした性的マイノリティの人たちを表す総称として「LGBTQ+」(L:レズビアン/G:ゲイ/B:バイセクシュアル/T:トランスジェンダー/Q:クエスチョニング)」がある。

 

このうちLGBは性的指向を指す言葉であるのに対して、Tは生まれたときの性に違和感を持ち、それとは異なる性別で生きることを望む人をいう。

 

生まれたときの性は男性だが、自認している性は女性(Male to Female: MtF)という人や、その逆(Female to Male: FtM)の人もいる。

 

電通ダイバーシティ・ラボ「LGBT調査2018」によると、国内20〜59歳の調査対象6万人の中で、LGBT層に該当する人は8.9%。約11人に1人という割合になるが、中には周囲の人の無理解や偏見を苦に、セクシャリティを公表せず生きる人もいる。

 

女性として生まれ、現在は男性として生きている中田さんは「現在の私の(男性である)外見を見て、生まれたときは女性だったトランスジェンダーだとは誰も思わないでしょう。周囲に特別視されないことが、かえって心地いいときもある。『見えないマイノリティ』という側面はLGBTQ+を表す特徴の一つだと思います」と語る。

 


(写真 中田彩仁さん)

 

中田さんは子ども時代、陸上やサッカーなどスポーツに明け暮れる活発な子どもだった。見た目はボーイッシュな女の子。ただそれだけだった。

 

「スポーツが大好きで、中学・高校時代は部活中心の生活でした。そこに自分の居場所がちゃんとあったので、性の違和感で深刻に悩むことはほとんどなかったように思います」と振り返る。

 

中学時代の制服はセーラー服だったが、嫌ではなかったそうだ。

 

「制服って、否応無く男女に分けられますよね。だから周囲から『男の子?女の子?』と見た目についてとやかく言われなくていい。それがかえって楽でした。

 

高校からは私服登校となり、ほぼ毎日ジャージで登校していました。校風は自由で、個性の強い人が多かったので、見た目が多少ボーイッシュでもクラスで浮くことはなく、のびのびと学校生活を楽しんでいました。

 

高校でも部活に打ち込む毎日。当時はまだ『女性』という枠に縛られているような違和感は持っていませんでした」

性別適合手術を受け戸籍も男性に

中田さんが性の違和感を意識し始めたのは、大学入学後。留学したい気持ちが強くなり、女子サッカー部を1年で退部した。初めてスポーツと離れ、自分と向き合う時間が増えたことで、それまでとは違った感情が沸き起こったという。

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