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171
トランスジェンダーとスポーツ
2021/8/25(水)
男女別ルールだけが正解なのか――トランスジェンダーとスポーツ(後編)
2021/8/25(水)
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トランスジェンダーとスポーツ
2021/8/25(水)
男女別ルールだけが正解なのか――トランスジェンダーとスポーツ(後編)
2021/8/25(水)

2021年8月8日に閉会した東京2020オリンピックでは「共生」や「多様性」という言葉が何度も聞かれた。

 

そのなかで、五輪史上初となるトランスジェンダー女性がウエイトリフティングに出場。「元男性が女子の種目に出るのは不公平ではないか」と議論にもなった。

 

多様な性を尊重することとスポーツにおける公平性を両立することは、難しいのだろうか。後編では、トランスジェンダー当事者である中田彩仁さんの思いやこれまでの経験を通して、スポーツの公平性のあり方や「自分らしく生きること」を考えていく。
 

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた2021/7/22のライブ勉強会「トランスジェンダーとスポーツ〜当事者の視点から〜」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます。

 

<中田彩仁さん>
北海道・札幌市出身の28歳。大学院ではスポーツ社会学を専攻し、ホームレスワールドカップを研究。卒業後は、新卒で外資系コンサルティングファームに入社し、主に製薬業界向けのコンサルティングに従事しながら、社内のLGBT+ネットワークのリーダーを務める。2020年には、LGBT+に関して顕著な活動実績を残した若手に贈られるTop 100 Outstanding LGBT+ Future Leaders (INvolve社・本部英国)を受賞。2021年8月より、サッカークラブの経営に関わるベンチャー企業に参画。

「男女」を突きつけられるスポーツの世界

生まれたときは女性で、現在は男性として生きる中田彩仁さん。LGBTQ+と呼ばれる性的マイノリティのうち、FtM(生まれたときは女性で性自認は男性)のトランスジェンダーだ。

 

中田さんいわく、スポーツはいつも生活の中心にあった。

 

小学校では男子に混じってサッカーの少年団チームに所属し、中学・高校では女子陸上選手として活躍。高校時代には走り幅跳びでインターハイに出場。大学進学後は体育会系の女子サッカー部に一年間所属していた。

 

その後、性別適合手術を受け、社会人になってからはほぼ毎週フットサルを楽しんでいるという。

 

「今年の8月からは念願だったスポーツに関わる企業に転職し、サッカークラブの経営に携わっています。経営人材も含めて強いサッカークラブを作ることがミッション。いずれは女子サッカーも盛り上げていきたいですね」

 


(写真 中田彩仁さん)

 

女性から男性へ。性別移行のプロセスの中で、中田さんは「スポーツと性別」というものをどのように感じてきたのだろう。

 

「主に二つの面があると思っています。一つは『自分らしくあれる場』。学生時代は、あと0.01秒、1cmと記録を突き詰めていくことが楽しくて、ただただ無心になれる場所でした。試合に勝てば喜びを分かち合う仲間もいて、自分の居場所にもなっていました。

 

もう一つは『男女を突きつけられる場』。多くのスポーツでは、選手の更衣室やユニフォームも、競技ルールも常に男女で分けられています。

 

たとえば陸上競技は男女で種目が違ったり、フットサルでは悪気なく『男性が決めたら1点、女性が決めたら3点』というようなルールがよく使われていたりします。

 

常に『男女』を意識させられる場という意味で、居心地の悪さを感じることもありました」

 

近年、スポーツの世界では性的マイノリティに関する報道や発信も盛んに行われるようになってきた。

 

東京2020オリンピックではLGBTQ選手が史上最多になり、トランスジェンダー女性がウエイトリフティング競技で五輪史上初参加。サッカー界では、元サッカー女子日本代表の横山久美さんがトランスジェンダーであることをカミングアウトした。

女性が「女子競技」に出られない新ルールも

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