あなたの学費、誰が負担すべき?(前編)――「入口は奨学金、出口は金融」という奨学金制度
あなたの学費、誰が負担すべき?(前編)――「入口は奨学金、出口は金融」という奨学金制度
経済格差が広がるなかで、奨学金を必要とする人が増えている。家計に重くのしかかる学費は、現在の学生とその親たちだけでなく、これから進学を希望する生徒たちや親になる若い世代にとっても切実な話だ。
日本の奨学金制度は「入口は奨学金でも出口は金融」。聖学院大学講師の柴田武男さんはこう指摘する。柴田さんは、自身も学生時代に奨学金を受けた当事者であり、大学教員になってからは学生に奨学金を勧める立場でもあった。
前編では、奨学金問題や多重債務問題などに長年関わって来た金融の専門家としての柴田さんの視点から奨学金制度の問題点を見ていく。
※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた6/24のライブ勉強会「あなたの学費、誰が負担すべき?—奨学金返済という大きな壁—」の内容をもとに記事化した前編です。
1952年東京都生まれ。横浜国立大学経済学部卒、東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程満期退学。公益財団法人日本証券経済研究所主任研究員を経て聖学院大学政治経済学部教授。早期退職後同大学講師。専門は金融市場論。「埼玉奨学金問題ネットワーク」代表。著書に『奨学金 借りるとき返すときに読む本』など。
高校生に多額の借金を負わせる奨学金
一般に、十分な信用力のない借り手にお金を貸す消費者金融にはあまり良いイメージがない。
一方、2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのグラミン銀行の例もあるように、貧困から抜け出し経済的自立を促すマイクロファイナンスは、ソーシャル・ビジネスとして高く評価されている。では、消費者金融との違いは何か。
「ひと言で言えば返済能力です。お金を貸すからには、返せる仕組みの中で貸さなくちゃいけないわけです」と柴田さんは語る。
グラミン銀行は、農村の女性5人の互助グループに対して事業資金を融資する。借り手はそれを元手に事業で稼ぎ、生活を維持しながら余力で返すという仕組みだ。
つまり、事業性が認められるものに融資するので長期的に見た返済能力が担保されているというがマイクロファイナンスである。
では、奨学金の場合、返済能力は担保されているのだろうか。

こんにちは。リディラバジャーナルです。リディラバジャーナルは社会課題に特化した月額980円(税抜)のサブスクリプション型webメディアです。この記事では、リディラバジャーナルを読むことで起きる2つの変化と、リディラバジャーナルの使い方を5つご紹介します。「リディラバジャーナルってなに?」「気になってるけど、登録した後に活用できるか不安」という方はぜひチェックしてください。
ニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル
続きをみるニュースに潜む社会課題をキャッチ! リディラバジャーナル
続きをみる