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少年犯罪
2020/10/14(水)
印象論で厳罰化をのぞむ危うさ――犯罪心理学の専門家が警鐘を鳴らす少年法改正(後編)
2020/10/14(水)
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少年犯罪
2020/10/14(水)
印象論で厳罰化をのぞむ危うさ――犯罪心理学の専門家が警鐘を鳴らす少年法改正(後編)
2020/10/14(水)

現在の日本では、20歳未満の少年犯罪に対しては刑法ではなく「少年法」が適用される。

 

しかし世間では、「同じ罪を犯しても、年齢が若いというだけで大人よりも軽い処分で済んでいる」「少年院に入っても反省せず再犯するのではないか」などのイメージから現行の少年法に疑問を持ち、加害者への厳罰化を望む声がある。

 

今回は、少年法や少年院が持つ意義や、少年犯罪に対するメディア報道がもたらす印象などについて、犯罪心理学や臨床心理学を専門とする、筑波大学教授の原田隆之さんに話を聞いた。

 

※本記事は、「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた7/22のライブ勉強会「少年法の適用年齢引き下げは私たちの社会を安全にするのか?」の内容をもとに記事化した後編です。リディ部について詳しくはこちら

 

<原田隆之さん(筑波大学教授,東京大学客員教授)>
筑波大学教授,東京大学客員教授。博士(保健学)。専門は, 臨床心理学,犯罪心理学,精神保健学。法務省,国連薬物・犯罪事務所(UNODC)勤務を経て,現職。エビデンスに基づく依存症の臨床と理解,犯罪や社会問題の分析と治療がテーマです。疑似科学や根拠のない言説を排して,犯罪,依存症,社会問題などさまざまな社会的「事件」に対する科学的な理解を目指します。主な著書に「痴漢外来:性犯罪と闘う科学」「サイコパスの真実」「入門 犯罪心理学」(いずれもちくま新書),「心理職のためのエビデンス・ベイスト・プラクティス入門」(金剛出版)。

包摂から排除の論理に傾きかねない 

2022年4月に施行される改正民法の成人年齢引き下げにともなって、少年法の適用年齢の引き下げや厳罰化などの議論がなされてきた。

 

少年法についての議論を重ねてきた法制審議会の部会は2020年9月9日、要綱案をまとめ、少年法適用の年齢を引き下げることなく、現行の20歳未満を維持する結論を示した。一方で、18、19歳に対しては、現行の殺人事件や傷害致死だけでなく、強盗や強制性交なども検察官送致となる犯罪に含まれることになった。つまり、厳罰化の傾向にあると言える。

 

こうした現状に対して原田さんは、少年法改正による厳罰化の傾向は、日本社会のありかたそのものを変えてしまいかねないと懸念を示す。

 

「『未熟な少年を社会が育てていこう』『過ちを犯した少年に反省してもらい、また社会に迎え入れていこう』という包摂の考え方ではなく、一度道を踏み外した者は排除しようという社会になりかねないのです。そうした社会のあり方や、少年法の理念についても議論していかなければなりません」

 

原田さんは10年以上法務省に勤務し、少年鑑別所などでも働いた経験を持つ。

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