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温暖化対策
2021/4/23(金)
システムと常識を変えることが、最も重要な温暖化対策――地球温暖化解決のためのシステムチェンジの必要性とは(前編)
2021/4/23(金)
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温暖化対策
2021/4/23(金)
システムと常識を変えることが、最も重要な温暖化対策――地球温暖化解決のためのシステムチェンジの必要性とは(前編)
2021/4/23(金)

地球温暖化対策のために私たちが取り組めることとして、たとえば節電やエコバッグの使用などが上げられる。しかしそれだけでは大幅なCO2削減につなげることはむずかしい、という現状もある。

 

「地球温暖化解決のためには個々人の努力よりも、従来のシステムとこれまでの常識を変えることが重要」だと考えるのは、国立環境研究所 地球システム領域で副領域長を務める江守正多さんだ。

 

今回は、江守さんとリディラバ代表の安部敏樹が対談を実施。前編では、環境問題におけるシステムや常識を変えていくことの重要性、若者の意識や取り組みの変化などについて語った。
 

※本記事の取材は「リディ部〜社会問題を考えるみんなの部活動〜」で行われた4/8のライブ勉強会「【リディ部環境会議vol.5】地球温暖化はシステムチェンジで解決する」で行われました。リディラバジャーナルの取材の様子は「リディ部」でご覧いただけます

 

リディラバYouTubeでは、ライブ勉強会の様子を公開中!記事末尾よりご覧ください。リディ部について詳しくはこちら

 

<江守正多さん>
1970年神奈川県生まれ。1997年に東京大学大学院 総合文化研究科 博士課程にて博士号(学術)を取得後、国立環境研究所に入所。現在、地球システム領域で副領域長を務める。社会対話・協働推進オフィス(Twitter @taiwa_kankyo)代表。専門は地球温暖化の将来予測とリスク論。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第5次および第6次評価報告書 主執筆者。著書に「異常気象と人類の選択」「地球温暖化の予測は『正しい』か?」、共著書に「地球温暖化はどれくらい『怖い』か?」「温暖化論のホンネ」等。

エコな活動だけでは地球温暖化は解決しない

 安部敏樹  環境問題に高い関心のある人たちは、日常生活のなかで「環境によいことをしよう」という意識を持って行動していることも多いと思います。江守さんは、そういった行動は、実際に環境問題を解決するために役立っていると思いますか。

 

 江守正多  私たちが地球環境をよくするためにできることとして、たとえば「電気をこまめに消しましょう」「冷暖房の利用は控えめに」「排気ガスの出る車に乗らないようにすべき」などと言われていますよね。

 

もちろんこれらのことは無意味ではありませんし、多くの人に環境問題への関心を持ってもらうことは必要です。一方で、世の中の数%の人たちがそのような取り組みをしたからといって、実際にどれくらいCO2が減るのかという疑問はあります。

 

たとえ多くの国民が環境に配慮して生活したとしても、それだけでCO2の排出が大幅に減るわけではありません。

 

本当に必要なのは、国民一人ひとりがエコな取り組みをすること以上に、いまのシステム自体を変えること。わかりやすい例でいうと、エネルギーのつくりかたを変える。つまり、火力発電を太陽光発電や風力発電に置き換えていくといったことです。

 

そして、もうひとつ大切なのが「常識」を変えること。これまでは「エネルギーをつくるのにCO2が出るのは当たり前で仕方がないこと。だからがんばって減らしていこう」という考え方でした。それを「CO2を出さないのが当たり前」という認識に変えていくことも、今後重要になっていくと思います。

 


(pixabay)

レジ袋有料化は人々の意識を変えた

 安部  江守さんから見て、2020年7月からスタートした「レジ袋の有料化」という施策はいかがですか。批判もありましたが、僕としては有料化が始まったことも、これまでの常識が変わったきっかけのひとつかなと考えていて。自分自身のことでいえば「有料なら、わざわざ袋に入れてもらわなくていいかも」と思うようになりました。

 

 江守  まず、レジ袋の有料化は小泉進次郎環境大臣の思いつきで実現したような印象を持っている人もいるかもしれませんが、実は以前から長年議論されていたことだったんですね。現在検討されている、使い捨てフォーク・スプーンの有料化や代替素材への変更についても同様です。

 

これまで議論されてきたことが、小泉さんが環境大臣になったタイミングで社会実装することになっただけで、突然生まれたアイデアではないんです。

 

レジ袋やスプーンなども、有料化によって大幅にCO2が減るわけではありません。ただ、これまでの「使い捨て文化」が見直され、いらないものを大量に無料でもらうことが当然だった状態から、必要なぶんだけを買うのが当然という常識の変化になったと思っています。
 

 安部  プラスチックの原料である石油を使っている以上、消費量だけを減らしたところで、そこまで大きくCO2の排出量は変わらないということですよね。でも、国民一人ひとりに与えたインパクトは大きいと。
 

 江守  「燃やさない」「つくらない」ことはCO2を排出しないことになるので、方向性としてはもちろんプラスだと思います。

 

(写真AC)

「グレタ世代」の意識や行動の変化

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